「密度」 | ほどほどに

ほどほどに

ただただ好きなこと
好きなもの日々のことを

「密度」

作詞 来生えつこ 作曲 来生たかお


ピンクの傘立て いきなり目に入る

君が残したもの それだけが目立つ

いっさいがっさい さっぱりしたものさ

ただフラストレーション わだかまる 僕さ


去っていく 恋ならどうぞ

強がりで吐いたけど 愉快な絶望気取り

散っていく 愛ならどうぞ
だけど部屋の密度 こんなにも違うなんて

しなびたレモン 冷蔵庫にひとつ
こんな気持ちかも あざ笑うようで
今さら君の 潤い懐かしい
絶やさなかった花 それだけで負けさ

致命的 吐くなよ弱音
結び目のない心 ほどけたままでいるなよ
叱咤する 自分がつらい
ゆるやかにnever mind 言い聞かせて
ベッドへ行く

散っていく 愛ならどうぞ
だけど部屋の密度 こんなにも違うなんて

「ピ」から始まる曲
母音とか破裂音から始まる曲は難しいときいたことがあります。
なかにし礼さんが「知りたくないの」の作詞で「あなたの過去など知りたくないの」「あ」から始まる曲をつくって菅原洋一さんに変えてくれと言われたけど変えなかったというエピソードを話していた記憶が。
「ピ」とかもっと難しそうだ。
でも絶対来生姉弟はそんなこと全く気にしていなかったと思う。
するはずがない。
その何倍もの難曲を魔法のようにサラリと歌っているからだ。
だって自分が作ってるんだもーん。
えつこさんの方が悩ましいかもしれない。
と、ツラツラ考えてしまう曲の1つです。

モノクロの景色の中にピンクの傘立て。
脳内に映像が浮かぶのですが、何度浮かべても傘がピンクで傘立てがピンクにならない。
でも傘立てじゃないとダメなんだよ、傘は持っていったんだから。
いっさいがっさいさっぱりしたものさ。

「愉快な絶望"気取り"」この言葉!
皮肉っぽくて俯瞰的でこの楽曲そのものだと感じます。モヤモヤしていて完全に凹んでいるのだけど「こんなもんさ」とか「仕方ないさ」と冷めた風を装う青臭さよ!❤️
大人の世界観と少年の世界観が入り混じる魅力を感じる度に、こんな人(アーティスト)いる!?と思いが募ります。


色々あって今来生さん聞いたらヤバい!って精神状態でしたが(プチ封印していた)
生活の色々だけでなく、色々の中には配信で聞いた「モノローグの9月」とアルバム「追憶」が凄すぎて、逆に触れられなくなってしまう気持ちもあったのです。
でも今日シルエット・ロマンス聞いたら救われたような一瞬がありました。
やっぱり来生さん。
切なくても希望が必ずある。
最近来生さんの作品の魅力に新たに感じることの1つです。

でもやっぱり切なすぎて倒れる~(笑)