来生えつこさんのこと | ほどほどに

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ただただ好きなこと
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あらためてえつこさんのことについて考えてみたくなりました。

 

私の頭に浮かぶ女性作詞家というと

岩谷時子さん、安井かずみさん、阿木曜子さん

そして来生えつこさんです。

 

岩谷さんはちょっと世代が違いますが、今も残るミュージカルの

楽曲がたくさんあります。

安井かずみさんはどんな曲にも書けるイメージです。

阿木曜子さんは独特のセクシーさを感じます。

 

さてえつこさん。

えつこさんの歌詞は小説や映画のような物語性や

カット割りのようなものを感じます。

描写が丁寧で細かく、それでいて心情の部分は逆に細かく書かないようなイメージです。♪あなたが好きーと書くよりも

心地よい風や美しい景色やあなたの仕草を描くことで

好きなんだね!とわかるみたいな。

小説や映画では時間をかけてゆっくりと主人公や登場人物の

内面や出来事を綴りますが、歌詞では短い。

でもその短い中でもそれに近いアプローチを感じます。

部屋の中の描写があれば、その部屋に自分がいるような気がします。経験していない思いでも、共感するような説得力があるのです。そしてほんの一言や一節で世界観がぶわーっとこちらに押し寄せてくるような。

奇をてらったり狙ったような言葉やシチュエーションがないのも

たかおさんのメロディーにフィットする理由の一つかもしれないと思います。例えば南佳孝さんに書いている楽曲はかなり違うイメージ

があります。これは長くなるので。

 

あくまで私の持つ印象です。

でもえつこさん、実際に小説を書くと正直歌詞程の魅力が

出ない気がします。生意気ですね、すみません。

だからダメではなくて、もうこれは何といっても

作詞の人なんだと思います。

あんなに小説的な歌詞を書くのに。その妙が興味深いですね。

 

またご本人はいつかトーク番組にて話されているのを拝見した時、ガテン系のような(笑)姉ご肌な感じが、こりゃ弟をやりこめそうやわ!と納得のキャラだったと記憶しております(笑)

 

岩谷さんはザ・文学少女のイメージですし

安井さんはご本人そのものがヒロインのよう。

阿木さんはふわふわした女らしさの中の男性的な強さが

ギャップがあって神秘的。

えつこさんは知性と清潔感を強く感じて・・・・・

 

おや?

知性と清潔感?

そうなんですよね。私の思う来生姉弟の魅力の共通点のひとつが

これなんです。

性格は違ってもお互いの知性と清潔感をベースに、好きな本、映画、食べ物思い出などの共有するものをしのばせて、えつこさんの言葉でたかおさんのメロディーに息が吹き込まれて、アレンジで立体化される。そんなイメージをもっています。

私たちのところに届く頃には、色や香りもついて

作品として完成されているのですね。

つくづく総合芸術なんだなと思います。

 

思えば安井さんも後半はご主人の加藤和彦さん、

阿木さんも宇崎竜童さんの曲が中心。

それぞれ違いはあってもやはり同じところが見れる相棒がいるのは強いですね。

 

昔何かで、えつこさんが二日酔いで寝ているとき、たかおさんの

レットイットビーや、アローンアゲインが聞こえてきて心地よい

子守歌のようだった・・・というのを読んだ気がします。

うらやましー!ぜいたくー!(笑)

二日酔いなんかすぐ治るわー。

寝ませんよ、寝たふりして延々聞きますよ(笑)