アルバム「うたかたのオペラ」は、加藤和彦さんのヨーロッパ三部作の第二作目です。「パパヘミングウェイ」と「ベルエキセントリック」の間に位置します。
とても素敵で、大好きなのですが久しくゆっくり聞いていなかったのを思い立ってゆっくりじっくり聞いてみました。
やっぱりいいなぁ。同年代には加藤さんの曲を聞く友達は
いなかったので、口にしたり文字にして語ることはなかった気がします。
加藤さんのひょろひょろとした容姿や歌声の雰囲気も好きでしたし、安井さんとのおしゃれ代表のようなカップルも素敵でした。
でも加藤さんの死後、暴露本が出され、お二人の影の部分が
書かれていたのは本当にショックでした。
もちろんあんな絵に描いたようなおしゃれカップルが全てとは
思っていませんでしたが、なぜ二人とも亡くなられた後
こんな本が出たのかと。
パラパラっと読んでしまったことも後悔しました。
そして加藤さんの繊細さやもろさを感じ、だからこその終わり方だったのだなと、つらくなりました。
そのせいか、じっくり聞く気になれなかったのかもしれません。
でもこの秋、また聞いてみたくなりました。
「パリはもう誰も愛さない」
「絹のシャツを着た女」
「ルムバ・アメリカン」
「ケスラー博士の忙しい週末」
とても素敵です。
そういえばもうすぐ加藤さんの命日でした。
もう九年になるのですね。
「忘れないでよ」ってファンのところを
あのひょろひょろした感じでふわっとまわってるのかもなぁ。