つれない夕暮れ 作詞 来生えつこ 作曲 来生たかお
冬はつれなく暮れていく 都心のビルの一角も
ヒューと寒さに風が鳴り 誰もが足早に歩み去る
そんな黄昏に二人して じっと向き合う喫茶店
手持無沙汰に時間は過ぎて 肝心なことは何も言えない僕がいる
行きたいところはないから どこでもきっと同じことだろう
しばらくここにいるかい 君もそれでいいのかい いいのかい
70年代の頃の来生さんの世界だなぁと思います。
ほんの日常の景色を、ことさらドラマチックにするわけではなくて。
写真のような、随筆のような「そこにある」感じが描かれます。
メロディーにその力があって、歌詞が吸い付いていくような
イメージです。
僕は退屈な男かな 君はつれない女かな
手持ち無沙汰に時間は過ぎて 切ない心に満ちる儚さひと綴り
このあたりもすごく個性的。卑屈でも女々しくにも聞こえないのは、
きっと過剰な演出なく淡々と表現されているからではないかと思います。この曲も最初に聞いた頃はあまり印象はありませんでした。
自分が年を取るにつれて味わい深さにじわじわきて
ふと急にサビが脳裏を横切る一曲です。
はぁ・・・・・いつもながら高音の伸びやかさが素敵です。
こんなに暑いのに真冬の曲を選んでしまった・・
せめて歌詞でも寒そうな…‥