2020ドラフト指名が終わった。ちょうど1週間前にホークスドラフトの展望を記したが、正直意外な指名が多かった。
補強ポイントとして
①スラッガー
②即戦力二遊間内野手
③将来エースとなり得る高卒投手
④左打ち高卒外野手
⑤即戦力投手(できれば左腕)
を事前にかかげていた。
①スラッガーに関しては
本指名1位の井上
本指名2位の笹川
が該当するだろう。2人ともホークスの看板選手になれるような潜在能力を持ったスラッガーだ。特に井上はパワーだけでなく巧さも持ち合わせているので期待したい。
②即戦力二遊間内野手に関しては驚いたことに本指名がなかった。
本指名4位の川原田は内野手だが、青森山田高校の高卒。まだショートになって日が浅く完全な素材型なので即戦力とは言えない。
育成指名に目を向けると育成5位指名の駒澤大の緒方が唯一の内野手。知らない選手だったので動画を見たが特別目を見張るような守備や打撃は無かった。即戦力とは言い難いだろう。
ホークスファンの目線では二遊間は完全に補強ポイントなのだがスカウトや現場目線ではどうも違うらしい。今宮が怪我をすると守備力がガクっと落ちるが、問題ないと思っているようならかなり危険だ。
それとも現有戦力の川瀬や周東の成長で十分にカバーできると思っているのだろうか。まさかではあるがヤクルトの山田哲人がFAで獲得できる算段でもあるのだろうか。
縁もゆかりもなくバレンティンがあんなザマになっているホークスに山田が来るとは到底思えない。
即戦力二遊間内野手では東北福祉大の元山や三菱自動車の中野が2位または3位指名で取れるチャンスがあったにも関わらず指名しなかった。そこまで補強緊急度の高くない高卒捕手を3位指名するのは疑問だった。
3位指名した日大藤沢高の牧原はキャッチャーとしての評価よりむしろバットコントロールの巧さと長打を評価されている打撃型捕手だ。
日ハム近藤のように将来コンバートされる可能性もあるがそんな打力に惚れ込んでの指名だったのだろう。
次に③将来エースとなり得る高卒投手だが、目を見張るような高卒投手の指名は無かった。しかし育成指名1位で慶應大の佐藤を指名したのは驚きだった。
佐藤は今年トミージョン手術を受けているので2020年〜2021年はまるまるリハビリに費やすことが予想される。
実際に投げられるのは2022年以降だが、投手としての能力は疑いようのない逸材である。スピンの効いたストレートに切れ味鋭いスライダーはプロで確実に通用する。ケガがちの身体とコントロールに荒さがあるのでそのあたりが改善されれば将来の左腕エースにもなり得る投手だと思う。1年を棒に振ってでも指名できるホークスの余裕がなせる指名だった。
次に④左打ち高卒外野手だがこれは本指名2位の横浜商高の笹川が当てはまる。スケールの大きな打者で理想像は柳田。193cm85kgに背筋300kg握力80kgと化け物のような身体能力を持っている。1位の井上と並び将来が楽しみな選手だ。
最後に⑤即戦力投手(できれば左腕)だが育成2位の八戸学院大の中道が面白い。182sm75kgと線が細いがやや変則気味のフォームから伸びのあるストレートを投じる。もっと球速が出そうな雰囲気もあり、支配下登録の可能性を感じさせる。
本指名が高卒のみという意外な内容だったが中道の指名は良かったと思う。
以上が事前の展望と結果との照らし合わせだが、本指名が終了した時点では頭を抱えるような内容だった。
全員高卒という余裕の指名だったがそんな余裕があるのだろうか、という点と大きな課題と思っていた二遊間即戦力内野手の指名がなかったからだ。
幸い育成で慶應大佐藤、八戸学院大中道という好投手に加え、打撃センスを感じさせる京都国際高校の早や惚れ惚れするストレートを投じる東京農業大北海道オホーツクの中村という伸び代を感じる選手を指名したので、少し気持ちが晴れやかになった。
個人的にはDNAベイスターズの指名が最も良いドラフトに思えた。即戦力右腕の入江、即戦力左腕に池谷、即戦力セカンドの牧、将来有望な高卒左腕の松本と高田に加え、同じく将来有望なスラッガーの小深田と即戦力と将来性を兼ね備えた能力の高い選手を次々と獲得した。
特に入江、牧はともにドラ1レベルで松本、高田、小深田も全員ドラフト2位の上位指名が予想された選手だ。池谷も評価は高い。
とはいえ事前評価の高い選手が活躍する保証はない。事前評価の低い、むしろ全く知られていない選手が活躍することも往々にしてあるのがドラフトでありプロ野球だ。
ホークスが指名した合計13人の選手たちが今後花咲くことを期待して止まない。素材型の指名が多い2020ドラフトだったがあっと驚くような成長と活躍を見せてほしい。