まずはじめに
素人(一般家庭)の犬の繁殖について絶対反対というわけでないことは書いておく。
それを踏まえて読んでほしい。
誰しも愛犬は自分の息子や娘のようにかわいいはず。
うちの子の子供が見てみたいと思ったことがない飼い主の方が少ないと思う。
事実自分もそう思ったことのあるひとりである。
自分が愛犬の交配を思いとどまった理由は3つ
1、愛犬を失うことのリスク
2、愛犬に遺伝疾患がみつかったこと
3、欲しい理由をきちんと考えたときに明確な理由がないこと
(たぶん他にも潜在的な理由はあると思うのだが、文字に書き起こすことが出来るほど明確でない)
しかし
もし繁殖するのであれば、それ相応の知識と覚悟が必要。
知識を得るには
・自身で調べる
・ブリーダーに聞く
・獣医に聞く
・ショップで聞く
・繁殖経験のある知人に聞く
ざっと挙げればこんなもんか。
まず、獣医に聞くについて
長いが下まで読んでもらえばわかると思うが
獣医は病気の犬が来て儲かる商売であるがため
個人繁殖について否定はしないだろう。
帝王切開でも儲けることができるし。
うまれた仔犬が全員健康体であることは稀であるから結果儲かる。
獣医は治療のプロであって交配、妊娠、出産のプロではない。
知人に聞くについて
良い判断のひとつだと思う。
経験者が近くにいるのは心強い。
失敗談や前回の反省点など聞けるのもありがたい。
だが、出産はイレギュラーなことの連続なのでそこも考慮してほしい。
ブリーダーに聞くについて
ノウハウを教えてくれるブリーダーなどいないだろう。
もし近くに犬の繁殖のプロがいれば(あえてブリーダーとは書かない)
その人に相談すればいいと思うが
その人はきっと生活の糧として繁殖をやっている人だと思うので
普通に考えれば自分でそれまで培ってきたノウハウを放出することは
いずれ自分の首を絞めることになるため
そこから情報を引き出すのは困難を極めるだろう。
ショップに聞くについて
ショップは販売や管理のプロであることがほとんどで出産についての知識があることは稀であると思う。
悪く言えばほとんどのショップ店員は素人以下。
ちなみに自分もショップの人間だが、知識はあるがプロだとはどう転んでも言えない。
(自分は予防や健康管理のプロだと自負)
自身で調べるについて
手段として多くの人がネットで調べるということを考えると思う。
今はネットでググれば手軽にたくさんの情報が出てくる時代。
ただネットの情報はトイレの落書き並みにデタラメなものや主観だらけで根拠のないことまで
あたかも正しい情報かのように転がっている。
その中で正しい情報の取捨選択をできるかどうか
これが個人繁殖のキーになるのではないかと考える。
以前何かで読んだのだが
人間というものは自分に都合の良い情報や
自分自身で考えていることを肯定してくれる情報を求める傾向があるらしい。
人に愚痴ったり相談する時に
「話を聞いてくれるだけで楽になるわぁ」
という経験はないだろうか?
愚痴るときに否定してくる人には愚痴らない自分がいないだろうか?
相談する時に無意識に自分と考えが似てそうな人に相談していないだろうか?
ネットでの情報の取捨選択が難しい原因のひとつはそこにあると思う。
ネガティブな言葉には否定的な目で。
自分と似た考えの言葉には「うんうん、やっぱりそうなんだよね」みたいな。
仕事柄よくペットの相談を受けるのだが
事実を事実として伝えると不機嫌になる人が多い。
もちろん伝える際にはやんわりオブラートに包んで説明はしている。
「うちの子たまにケンケンするんだけど、足痛いのかな?」
と聞かれ触ってみると、明らかにパテラなので
「膝蓋骨の内包脱臼の傾向があるけど、まだオペは必要なレベルじゃないからこれ以上悪化させないように筋力強化系と関節ケア系のサプリを与えるながら膝への負担の少ない運動をして筋力強化したあげるなど考えてうまく付き合っていくか、もしくは諦めて悪化したらオペするかだと思います」と答えると
うちの子に疾患なんて無い!と
「うちの子を病気にされた」だの「あいつは病気犬扱いするひどい奴だ」だの言いふらされる。
もしくは、きっとこいつはサプリを売りたいんだなという解釈をされる。
だったら聞くなよ(本音)
聞かれて嘘でもニコニコして「何も異常ないですよー」と言っておくのが正解か。
でもそれはプロとして失格だと思う。
もし獣医が同じ言葉を放ったらしっかりと受け止めるのであろう。
いちショップ店員がそんなことを言ってくるとは思ってもみなかったのだと思う。
正直その場は嫌われても構わない。
その犬が将来に渡り幸せでいられるのが1番だ。
いつかその時が来たら、
そういえばそんなこと言ってたやつがいたな。くらいに思い出してくれればそれでいいと思う。
飼い主は後悔しても遅い事実を突きつけられることとなるが・・・。
予防できたものをしなかった報いは飼い主の財布へのダメージと犬の苦痛となって還って来る。
まさに後悔先に立たずである。
おっと、ダークな部分が出てしまった。。。
例えばパテラやレッグペルテスは遺伝疾患。
仔犬のうちにある程度の判断ができる。
なのにも拘らず平気でショップで売っている。
そんな親犬はそもそも繁殖で使うべきではない。
ショップも知識があればそんな犬が産まれる犬舎から買い入れをしないはず。
知識が無いから仕入れて販売してしまう。
売る側にもっと知識があれば、そんな糞ブリーダーはとっくの昔に廃業しているだろう。
うちの店で犬を販売する場合、店頭展示販売はしていないため100%受注での販売になるのだが
犬舎へ出向いて私自身の目で犬を見極めに行く。
100頭見て1頭まともな犬がいれば良いほうだ。
下記の理由でオークションなどでは一切の仕入れは行わない。
それでも後発的に出てくる疾患は見破れない。
下のソースの2個目のURLのコーギーの疾患は仔犬時には検査でもしない限り見破ることはできない。
しかし購入前に検査をさせてくれるブリーダーなど見たことがない。
オークションは担当の獣医師(これが金でどうにでもなる糞野郎)が
オークション開始時刻前に仔犬の診察を行い疾患があるかどうかを公開するのだが
明らかにどうみてもパテラの犬が「正常」として出品されている事実。
仕入れ後にそれを見破れない素人バイヤー。
それを素人同然のショップ店員が目を\マークにして「かわいいですよねー」とニコニコして販売しているというわけ。
上記の理由から
もしどうしても「うちの子が欲しい」というのであれば
交配前に父母双方の遺伝疾患の検査を強く強く勧める
日本の犬の多くが遺伝疾患を抱えていると言われるくらい
遺伝疾患率が高い。
先進国の中でも群を抜いて高い。
ソース
http://不幸な犬を絶対に助ける.net/preparation-dog-care.html
http://sippolife.jp/article/2015053000001.html
はっきり言って
メンタルが鋼鉄でできているのでないのなら繁殖はしないほうがいい。
たった1度の出産で母犬が死ぬこともあるし
生まれた子供もプロですら全員無事に育てられないこともある。
出産には必ず「死」がつきまとうものということを頭に入れてほしい。
ついこの間まで元気にしてた子が
自分のエゴで天国へ行くとか想像できないでしょう。
出産後、性格が急変してしまってまるで別犬になってしまう子もいる。
これは交尾、妊娠、出産のどこかのプロセスでトラウマを抱えてしまった結果である。
自分自身もある生き物のブリーディングを生業としているのだが
育児放棄、子殺し、死産などは正直にいうと結構な頻度で起こっている。
妊娠、出産に伴う母動物の死も何度か経験している。
うちの子は犬ではないので多少の違いはあると思うが
昨今のペットのオーナーは出産を簡単に考えすぎている節は否めないと思う。
こんなこと書いても産ませたいと思っている人は
たぶん産まれるだろうと思う。
考えを変え、出産させるのをやめようと思う人の方が少ないと思う。
でも、これを読んで繁殖前に少しでも勉強してくれるきっかけになればと思い書くことを決めた。
文才がないため非常に読みにくいことは自覚済みである。
