ブログネタ:読書感想文を書くために読んだ本
参加中- 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)/藤原 正彦
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遥かなるケンブリッジ 一数学者のイギリス 藤原正彦
尊敬する藤原正彦氏の著書である。
イギリスのケンブリッジ大学での生活のなかで、
著者がイギリスという国家や文化を分析していく
この本を読んで実際にイギリスに行きたくなった。
本の中を少し紹介
階級社会であるが、
新たなものを嫌い、
古い伝統あるものを重んじる文化がある
レイシズム
これはイギリスには根深いものがある。
著者がアメリカンジョークを言うと
アメリカ人みたいなジョークだねと苦笑され、
英語を話しても、
アメリカ英語だねと苦笑される
イギリスは階級によって英語のしゃべり方も違うらしい。
また、イギリスは英語を世界共通語にしたことがすごい
言語こそ、国家を形成する上での前提となるという
アイヌや琉球でみられる、
言語がなくなってから国家はなくなった。
そういう意味で英語を世界共通語にしてしまった
イギリスはすごい
同時に日本の第二言語を英語にしようとする試みがあるが、
とんでもない事だと訴えている。
これは同じく藤原氏の著書
「祖国とは国語」に詳しく記述されている。
また、ノーベル賞や
数学のノーベル賞にあたるフィールズ賞の受賞者
を多数排出している
イギリス人は他の国の人からすると
冷たいように見えるが、
これは人見知りだけなのだという。
そして産業革命から始まり、
戦争を経験し、
一度も植民地化されずに、
敗戦国になっていない
世界でもまれな国
そういった意味で市場原理主義の先端を走ってきた
イギリス及びイギリス人は
この市場原理主義の酸いも甘いも分かっている為、
先ほども書いたように
価値観を他のところに移している。
もっというと市場原理主義の世の中から一歩先を行っているといえる
GDPを見ても斜陽が続いているが、
価値観を既に移している
ノーベル賞やフィールズ賞は天才が一人研究室にこもって
寝食を忘れ、
時には家族を犠牲にし
研究に没頭して
輝かしい成果が生まれることが多い。
いわば天才の個人プレートいえる。
またこの成果は出来たところで、
簡単に世界に知れ渡ってしまうので、
純粋に自国の利益にならない。
大きな意味で人類に対しての利益になる。
逆にチームプレーが不得意なイギリス人は
会社、組織で大きなものを作るということは苦手なんだという事だ。
本の中の感想は
たくさん作れ、
たくさん売れ
たくさん儲けろ、
もっともっとを繰り返し、
どこかで拝金主義みたいのが蔓延っている日本で、
極論としてお金ではない価値観
そういったものをイギリスに行って肌で感じたい。
そう思った一冊でした。
また、綺麗な文章という印象がある。
藤原氏の文章力
数学者とは思えない、
新田次郎と藤原てい
の血をひいているのだろう。
私の汚い文章の解説でこの本の印象が汚れてしまってはいけないが、
楽しく読ませていただいたのでどうしても感想を書きたくなりました。