bobsanのブログ

bobsanのブログ

私が個人的に興味をもって、気がついたことを徒然なるままに書いていきます。
主に映画の話を書きますが、ダラダラとストーリーを書く場合は、ネタバレもありますので、よろしく。

Amebaでブログを始めよう!

真昼間から円月殺法を使う驚愕の展開


市川雷蔵で絶大な人気を博した眠狂四郎シリーズだが、雷蔵亡き後に東映から松方弘樹を呼び、


製作したのがこの作品とも一本。興業的に不入りだったためから、その後は製作されてない。


そのためか、名画座などでは、「眠狂四郎」と言えば、市川雷蔵の物しかかからない。


松方弘樹が亡くなったので、上映されたのである。こんな時でないと観れないで観てみた。


主演者が違うのだから当然と言えば当然だが、かなり違う。虚無感はあるが明るい。


それと、“円月”殺法なのだから夜に月の光を反射させて使うはずなのに、昼間から使っている。


屋形船の中でも使ったのにもびっくりした。雷蔵の枠を取っ払う意図でやっているのだろうか。


そうそう、悪役の剣士で成田三樹夫が出ている。髷が似合うなぁ。二刀流がカッコイイ!


それにしても、最後に松方弘樹の歌を入れているのだが、歌詞が『眠狂四郎、何処に行く~』と


なっているので、まるで股旅映画にみえてくる(^^;)。


50.0

巻末の年表が分かりやすくて秀逸!


以前読んだ『1941決意なき開戦』が、政治家たちや軍人たちが如何にダメダメだったのかを


明らかにしているの対して、この本では財政的にダメなことを推し進めた結果敗戦したのかが分かる。


内閣の大蔵大臣や日銀総裁の間で、どのようなやり取りがあったのか、軍部の無理強いを


どのようにして拒否したのか、または、飲まされてしまったのかを詳細に述べている。


それを確認するのに、巻末の年表が非常に分かりやすい。こんな年表は見たことがない。


残念なのは、なんとか軍部を抑えていた人達が2・26事件などで暗殺されてしまって、


開戦へ向かってしまったことだ。ある意味、反乱を企てた軍人たちの意図は的確だったのだ。


この本を読んで積年の疑問が解けたことがある。日中戦争では、軍事衝突を“事変”と呼んでいる。


宣戦布告をしていないから、“戦争”とは言わないのかと思っていたのだが、そうではなくて、


米国に「戦争中立法」という法律があり、戦争をしている国に対して物資を輸出できないからだと。


石油を輸入している日本にとっては勿論困るし、援助を受けている中国にとっても都合が悪いのだ。


57.0

死んだ由利徹のカンカン踊りに爆笑!


大酒飲みの生命保険勧誘員の小沢昭一。保険を契約した直後に酒を交わしていたら、契約者が死亡。


上司の南利明に大目玉を食らい、遠くの村に左遷される。禁酒を誓う小沢昭一。


村へ行く途中で、眼帯をした変な男・長門裕之と鉢合わせるが、気になるのは女医の南寿美子。


村に着いて、さっそく生命保険の勧誘をしようとするが、村は長寿で有名で誰も死なないので、さっぱり。


実は、長門裕之は殺し屋。村の有力者に仕事のために呼ばれていたのだが、小沢昭一が気になる。


それとなく職業を聞くと「命に関する仕事です」。そりゃそうだが、長門裕之は同業者と勘違い。


村の有力者に、殺し屋と勘違いされた小沢昭一は、もてなされるので、長門裕之は決闘を申し込む。


という感じで、二人の恍けたやりとりに爆笑の連続なのだが、面白いのは後半。


長門裕之の仕事は、村の有力者が狙っている土地の持ち主を殺すこと。持ち主は、由利徹。


実は、由利徹と長門裕之はムショ仲間。久しぶりの再会に酒盛りになったのだが、その時にフグを食う。


なんと、そのフグに由利徹があたって死んでしまう。翌朝やってきた小沢昭一は、ビックリ。


居合わせた長門裕之は、無理に酒を飲ませると、小沢昭一は虎に変身。立場が逆転。


長門裕之に由利徹の死体を背負わせて、村の有力者の家に乗り込むのだった。


その途中で、背負った由利徹が勝手に歩き出したり、家の中でも独りで踊って、家中大騒ぎ。


このシーンには、腹を抱えて笑ってしまった。由利徹は天才だ!


58.0

自然は常に変化し続けるという当たり前のこと


日本でも、外国から来た植物や動物が自然に放たれて、在来種を駆逐する例があり、


やっきになって駆除したりしているようだ。そんなやり方に、正面からダメ出しをしたのが本書。


手付かずの自然なんて、どこにもないと、一刀両断。細かく見てゆけば、在来種と共存していたりする。


冷静に考えれば、自然なんて常に変化し続けているのだから、人為的に変化を止めるなんて無理。


外来種を排除することを主張する人達の疑問点を細かくて点検して、論破している。痛快な本。


ただし、写真も図版も表も一切ないので、分かりにくい。カバーはカラフルなのに残念でした。


56.0

テープレコーダの進化に仰天


しがないホテルのボーイだった葉山良二が汚職の鍵を握るまさに“鍵”を手に入れてのし上がり...。


そして、大金を手にする筈だったのに、南田洋子の裏切りで札束は燃えてしまう。呆然とする葉山。


そんなピカレスク作品。カネのことになると目の色が変わる葉山良二の熱演が光る。


恋人の稲垣美穂子は、小さな花屋を持つことが夢だったが、葉山良二の暴走を止めることができない。


ストーリーは置いておいて、気になったのがテープ・レコーダー。葉山良二はホテルの部屋にマイクを


隠して、カップルの会話を録音して、それをネタに恐喝を働く。


当時はまだカセットはないので、当然オープンリール。最初に出てきたレコーダーは、重そう。


大きさは、幅400×奥行300×高さ300mmぐらいありそう。AC電源で駆動している。


しかし、最後に出てくるテープ・レコーダーは、ぐっと小さくなっている。小さなバックに入りそうな大きさ。


幅300×奥行200×高さ150mmぐらいしかない。葉山良二がのしがってゆくに連れて、レコーダーも


進化するような設定で美術さんが用意したのだろうか。


55.0