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bobsanのブログ

私が個人的に興味をもって、気がついたことを徒然なるままに書いていきます。
主に映画の話を書きますが、ダラダラとストーリーを書く場合は、ネタバレもありますので、よろしく。

10億ドルの情報を提供したソ連のスパイ物語


モスクワの技術研究所に勤務する技術者がCIAのスパイになり、貴重な情報を提供した活動の


CIAの内幕を情報公開法を使って、電文まで読み込んでイキイキと活写した素晴らしい本。


スパイとのやりとりがリアルで、その場に居合わせたような気分にしてくれる。


ソ連のスパイは、ペンタックスのカメラを使って、昼休みにコートに機密文書を隠して持ち出し、


自宅に帰って撮影していた。スパイの勤務先、自宅、CIAのいる米国大使館が徒歩圏内になるとは、


あり得ないほどの偶然だ。そして、その情報が米国にもたらした価値は10億ドルに上るという。


スパイは、CAIの方からリクルートしたのではなく、技術者からの売り込みだったのもビックリする。


そのスパイの身元がKGBに分かったのが、CAIの職員の裏切りだったのも、ドラマチックだ。


もう少し活動を続けていて、ソ連の崩壊に間に合っていたら、どんな結末になったのかと思うと、


少しやりきれない気分になる。スパイの妻がガンにかかり、米国に助けを求めても、救えなかった話も


気が滅入る。ワザと無視したのではないにしても。400ページを超える大著だがあっという間に読める。


58.0

彼氏がいると大丈夫なプレゼン話に爆笑


なぜそうなったのかの説明はないのだが、独身であることが罪になった近未来の話。


独身者の男女は、郊外のホテルのような施設に送り込まれ、私物を一切没収される。


そして、ダンスや食事の時に相手を探すのだ。国家レベルの強制合コン。期限は45日。


その間にパートナーを見つけられないと、別の生き物に変えられてしまう。拒否できない。


ホテルでは、パートナーがいるとこんなにいいことがありますよと見せるのだが、それが失笑もの。


例えば、ステージにテーブルが置かれ、そこで男性が食事をしている。食事中にのどに物が


詰まった時には、独りだとどうすることもできないが、彼女がいると後ろから体を引っ張って対処できる。


また、若い女性が独りで歩いていると、若い男に襲われて、スカートを巻き上げられて、後ろから...。


でも、男性と腕を組んで歩いていると、何もされない。だからパートナーがいるといいでしょうと。


それをウエイターの格好をして男女が演じ、それを参加者たちが拍手するのだ。バカバカしい。


こんな感じで独身者達がパートナーを見つけるために悪戦苦闘する様が延々と続くブラックな世界。


流石イギリス映画。ブラックなユーモア溢れるおかしなコメディを作ってくれた。拍手喝采。


でも、ホテルを逃げ出した主人公が独身者のレジスタンスに加わって、ある女性に出逢って、


パートナーを見つけるストーリーは皮肉が効いていて面白いが、最後は重い印象が残念だった。


57.0

古代から綿々と繋がる中国の世界観が分かる


長い歴史を誇が中国がどんな世界観を持って、世界を見ているのか、考えているのかが分かる本。


儒教がどれぐらい深く中国の中に根差しているのかとか、史学の起源など歴史の勉強のように


感じるところが最初の方は強くて、辛抱しながら読んだのだ、それなりに面白かった。


日本ではあたり前の言葉“天下”の意味するものとか目から鱗の話が多い。


中国は大国であったため、周辺の国から貢物を得て承認することが多く、世界の中心だった。


その考えが“華夷”。中国が中心で、それ以外との考え方。それが今でも生きているのだという。


しかし、この考えでやっていて、西洋諸国の先進的な武器に圧倒されて、侵略を許すことになった。


それで、“革命”が起きたのだが、それは今でも続いているという。中国は大きくて長い。


文中にあった年表と、巻末の年表は見やすくて、非常に役に立つ。


59.0

緑と雨の描写が素晴らしい!!!


母と兄と暮らす高校生は、靴職人になるのが夢。兄が家を出ることを知り、母は家出。


雨の降る日には、学校をさぼって新宿公園の東屋に籠って、靴のデザインを描いていた。


そして、そこには、朝からビールを飲みながらチョコレートを食べている若い女性がいたのだが...。


1時間に満たない短い作品なのだが、雨の描き方が素晴らしいのなんの。実写のように細かい。

水滴の一つ一つが描かれているのだ。水面に写る青葉も素晴らしく、水彩画を観ているよう。

58.0

家族の過去から現在と未来を考える好著


少子高齢化、未婚の男女の増加などの現在の家族のありようを古代にまで遡り、


今どのような状態にあり、これからどのような方向に向かうのかを考えるために上手くまとめた本。


古代では、恋愛は比較的自由で一夫一妻でなかったの理由と、家の制度ができたことで、


長男が家を継ぐ必要があったので、血を受け継ぐ必応から姦通罪だ設定され、女にだけ厳しかった


という話は、スーッと頭に入って納得した。このように論理的な展開は著者の上手い点だ。


男と女の役割分担の話とか、親が娘への結婚に口出しする理由もなるほども思わせる。


これから平等な夫婦が実現するかどうかについての考察も面白い。同類婚が生む格差や


税金の課税の問題にまで踏み込んでいるので、家族の今後についても実際的に考えることができる。


57.0