歌舞伎俳優の市川亀治郎が9月27日、都内で会見を行い、来年6月と7月に東京・新橋演舞場の『初代市川猿..........≪続きを読む≫
昨日、ネットニュースでこの一報を知った時、予想外の展開に非常に驚くとともに、香川さんよかったね~と、心が温かくなった。
「この船に乗らない訳にはいかないんです、僕は。それが僕の人生だと決めておりました。本当に素人でございます。しかし、これをやらねばならないと思う僕の気持ちを、くんで下さいという他ありません」
会見での香川さんのこのセリフは、事情を知らない人にとってどのように伝わったのだろう?
それで思わず、半日以上オフィスで働き続けて、ヘロヘロになって帰宅したのにこうして記事を書いている。
香川照之さんと市川猿之助さんのいきさつは、このブログの記事で取り上げたことがある。
これは、NHKで放送されたドキュメンタリー番組なのだが、あまりに凄い内容に思わずその内容をなるべく伝えるようにして書いた記事なので、香川さんの上記のセリフがどんな思いから発せられたか、少しは伝わるのではと思ってみたり。
ま、NHKのことだからこれを機に再放送したり、香川さんの歌舞伎修行も密着取材しそうだけど。(笑)
追記:さすがNHK。こんなサイトがあった。
今朝のエンタテインメントニュースで記者会見を見て、今年の春から猿之助さんと暮らしていることも知り、感慨もひとしお。
だって、そのNHKのドキュメンタリーの中で語られていた親子関係からは到底考えられなかったから。
それに、息子に歌舞伎を継がせることができないということをものすごい負い目に感じている香川さんが本当に不憫でならなかったのだが、このたび親子そろって襲名できるとのことで、ここに至るまでの市川家と香川家の間での測り知ることのできないドラマを思ったりもした。
いきなり亀治郎が猿之助を継ぐというのには違和感があったものの、考えてみれば超特殊な世界である歌舞伎界に45歳にして初めて入る香川さんが、あの猿之助を継ぐというのは無理な話だから妥当な線か・・・。
猿之助がスーパー歌舞伎でガンガン宙乗り(←決して宙吊りではない)をやっていたころ、歌舞伎にハマっていたので殆どの演目を見ている。
すっかりあの頃とは別人のようになってしまった猿之助を久しぶりにTVで見て、色々あったからこそ香川さんへの態度も変わったのだろうか、とも思えた。
それにしても、あの、香川さんが演じる歌舞伎ってどんなに楽しいだろうと、今から絶対見に行くぞ!と楽しみにしている。
歌舞伎は見慣れていない人にはハードルが高いところもあるかもしれないが、やはり面白い役者が演じれば面白く、人間的に薄っぺらかったりあまり好きではないタイプの役者が演じればやはりつまらないお芝居になるのは、現代劇でも同じだ。
むしろ、歌舞伎の方が厳密な約束事=型があるだけにそのあたりの本質がより透けて見えるのかもしれない。
猿之助は、型破りな歌舞伎役者だが、言葉通り型ができていて初めて破れるわけで、香川さんは知識はあれど、これからあの型を身につけるのは並大抵ではないだろうと思う。
でも、大人になるまで全く稽古をせず歌舞伎とは無縁だったボンボンが家の名前だけでふつうに襲名してちゃんとした役をもらっていたりするのを見てきているが、あの人たちと香川さんでは人間性がまるで違うと思うから、期待せずにはいられない。