悲しい。
通信機器って、使わないと決めてすごすと快適なのだが、いざ通常生活に戻るとPCやなんやかやが普通に機能してくれないとストレスフルな事この上ない。
PCのBuletoothの設定がなぜか効かなくなってしまい、ケータイカメラのデータ送信時も初期設定以来見たこともないようなメッセージが出てきたりする。その上、ケータイの充電接続がおかしくなってせっかく撮った写真がどの方法でもUPできない悲しい状態だったのだ。夕べはこれに2時間近く煩わされてしまった。
(ま、録画してあった向井理君出演の「ホタルノヒカリ」をチラ見しながらだったのだが。)
ってことで、ちょっこし前に撮ってとりあえずアメブロにストレージしておいた美味しそうな写真の登場だ。
灼熱のお盆のある日、お墓参りの帰り道、実家の母と、「鉢の木」の前を通りかかり思わず立ち寄った。
母が若いころから続く甘味処であり、懐かしそうにしている様子を見て誘ったのだ。
ただ、店構えが中途半端なシンプルカフェのようになっており、かつての風情ある佇まいはモノクロの写真パネルが店頭にあるのみ。
あの写真を見なければ、同一のお店だとは思えないだろう。
母は、何十年ぶりだそうだが私は去年友人と初めてこのカフェもどきになってから入ったことがあったのだが、その時にいただいたおぜんざいがすごく美味しかったのを記憶している。
ということで、味にうるさい母でも満足出来るであろうと考えたのである。
ただ、その時もものすごい違和感を感じたのだが、地方都市の中心地にいきなり「チャプチーノ、カップケーキ」とど~んと書いてあって、例の色とりどりのクリームの乗ったカップケーキがショーケースに並んでいるのを見た。
カップケーキのチャプチーノって東京広尾のアレでしょ???
ま、フランチャイズの一種なんだろうがせっかく老舗の美味しいメニューを持っているのになんだか残念な気がしたのだ。
今回は、ドーナッツのいろいろがカップケーキに取って代わっていて、相変わらず。
レシートにはフロレスタ広島八丁堀店「体に優しくておいしいドーナツ」とあった。。。
フロレスタは全国展開のドーナツ屋さんらしい。http://www.nature-doughnuts.jp/index.htm
しかも、メニューのかき氷は「限定復活」とレジ前に貼ってあった。もったいない。。。。
因みに、お店のWebサイトhttp://www.amatou-hachinoki.com/index.html とはメニューがかなり違う。
かき氷はレギュラーメニューとして掲載されているし。
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灼熱状態がまだクーラーで冷え切ってしまう前に、テーブルに置かれたのもありがたい。
かき氷そのものもキメが細かく、そこにまんべんなく美味しい小豆が混在。全体がうっすらとピンク色になっており、まんまるな白玉もかわいい。
かき氷も、こめかみがキーンとするようなことは無く、あっさりした上質なシャーベットをいただいている感覚。
あずきに寒天を混ぜて(←かなり乱暴な表現)水ようかんという素晴らしい夏の和菓子が出来るように、あずきにかき氷を混ぜることで、こんなにも涼しくてさっぱりと美味しいスイーツが出来るのだと改めて、夏を過ごす知恵に感心してしまった。絶対にもう一度いただきたくなる素晴らしいかき氷だ。
ただ、非常に残念なことに白玉がいただけなかった。写真に見えている以外にも中にも程よく隠れていて白玉好きとしては嬉しいはずなのだが、明らかに冷蔵庫で一晩過ごしたような固くもろもろとした代物だったのだ。
このレベルの白玉が、老舗の甘味処で出されるとは・・・。これが普通の出来の白玉であったら完ぺきだったのに。
宇治金時 590円 + アイス 50円
↓ クリックでおおきくなります。
母のオーダー。少しいただいたが、抹茶のシアワセな変身といった味わい。お茶席で、すてきなお茶碗に入ってすてきなヒトに飲まれるのもシアワセだろうが、こうして素晴らしいかき氷として味にウルサイ母が大納得できるような宇治金時に変身してこんなに喜ばれるのもシアワセだろうと思った。
あんこも素晴らしく美味しい。ただ、アイスは蛇足。どう考えても色んなものが混ざっている一般品レベル。アイスだけクオリティが低すぎてアンバランスだ。
「今度はアイスは抜きにする」と、つぶやく母。
写真を指差してオーダーしたため要らないアイスがあったことを悔やんで、早くもリベンジを決意してのつぶやきだろう。(笑)
更に残念だったのが、店員だ。
私達がお店に入った時は一人の女性店員だけだったのだが、こちらをチラとも見ずに動き回っている。心配になっていて見ると、ギロっと見られたので「まだ、オープンしていないのですか?」と、(気づいてないの?という嫌味も込めつつ、一応にこやかに)聞いてみたら「やってます」と、目も合せずぶっきらぼうな答え。
いらっしゃいませも言わずこの対応だ。母は唖然とするばかり。
このヒト、最後までほかのお客さんに対しても驚くような態度。あんなヒトをサービス業に使うなんて、お店の見識も疑ってしまうほどだ。
その後、もう一人増えた女性店員はとても感じの良い人だったが、最初の彼女は何だったのだろう?
出るときに、新しいお客さんがその彼女に「宇治金時の金時抜きってできますか?」と聞いていたのだが、「出来ますが、同じ値段です」とぶすっと意地悪そうに言っていた。(笑)
せっかく、本物の和風甘味を出せる力があるのにそれを先代?への申し訳程度に残してありふれた不思議なカフェ風のお店にしてしまったり、店員のレベルがバラついていたり、白玉をこねてゆでる数分を惜しんだりする、そのオペレーションが残念でならない。
ハゲタカの鷲津じゃないけど、本業を一心に守り続けることがこんな時代でも着実に生き抜いていく道なのではないだろうか?
もし、私が投資家だったらこういうお店こそ出資して、サービスのテコ入れをして建て直しを支援したいとつくづく思った。惜しいお店や会社を見るとすぐこんなことを考えてしまう身の程知らずのワタクシ。
とか、美味しいのにこんなお店になってしまったのを残念がっている母を前に思ったのであった。