行ってみたい美術展 は数あれど、時間の捻出が下手なのでリストのうち1~2の展覧会は見逃してしまう。
会期終了間近のものから観に行くので、会期の長い本展は後回しになってしまっていたが、やっと訪問できた。
会期:平成22年4月6日(火)~7月25日(日)
会場:三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)
交通機関:東京メトロ千代田線「二重橋前」駅(1番出口)から徒歩3分
JR「東京」駅(丸の内南口)・JR「有楽町」駅(国際フォーラム口)から徒歩5分
開館時間:水・木・金 10:00~20:00
火・土・日・祝 10:00~18:00
※ただし入館は閉館の30分前までとする。
休館日 毎週月曜日
訪問した人達に聞いても混雑しているとのことだったが、Webで予約できる日時指定チケットがどの時間でも買える状態だったので、予約せずに金曜日の夜に訪問した。
18:30過ぎに到着したが、チケット売り場も並ばずに買えた。
ここはクレジットカードのほかパスモまで使えるようだ。
ここで、目ざとく私の日傘を見つけた係のお姉さんに「こちらでお預かりしております」と告げられクロークに引き取られた。やはり、民間の美術館は国立とは違って目が行き届いている、と妙なことに感心してしまう。
因みに、帰り際クロークのある部屋の近くに行くと係のお姉さん4人の見事な連係プレーであっという間に引き取れた。
美術館についての詳細は、そのHP http://mitsubishi-ichigokan.jp/ に譲るが高層ビルの立ち並ぶ丸の内エリアで明治期に設計された煉瓦造りの重厚かつおしゃれな建物は、展示品を楽しむ前からそこに足を踏み入れるだけでわくわくさせてくれる。
また、3階から展示が始まり中庭を見下ろせる廊下を通ってから階下に降りるのだが、そのアプローチもなかなか素敵。
そのおしゃれな中庭は、丸の内ブリックスクエアhttp://www.marunouchi.com/brick/ の真ん中にあり今のシーズンはアジサイなどもきれいに咲いていて、ベンチでくつろぐ人、カフェのオープンエリアでビールを飲んでいる人などとてもリラックスした素敵な雰囲気だ。
こういう風景を見るにつけ、不景気って関係ない世界もあるのねぇ、と思ってしまう。
肝心の展示室は、一部屋ずつが小さく壁面殆どに作品が展示してある。
そのため部屋の中央に立って、身体の向きを変えるだけで全部の作品がちょうどよい距離で見える部屋も少なくない。が、もちろんそこそこ人が入っているのでそういう訳にもいかず、ちょっと残念だった。
至近距離でしか観れないのは結構厳しい。
今の時期、パリのオルセー美術館の改修中だからこそこれだけ日本に印象派前後の作品が集まっているのであるが、さすがにマネ展であっても「オランピア」などの重要な作品は貸してもらえないようだ。
そういった主な作品はその習作やデッサン、版画などが展示されオリジナルは写真展示。
それらは、ヨーロッパで何度も本物を観ているのでいいのだが、なんだか残念な感情はぬぐい去れない。
それにしても、仕事帰りにこれだけのコレクションを観ることができるのは、やはり都会生活者の数少ないメリットのうちの重要な要素になっていると感謝したのであった。