Hanakoが新鮮で、仕事帰りには「トレンディスポット」(もちろん死語ですw)に

立ち寄るのが当然という毎日を送っていたころのお話。


その日、東京の高級住宅街育ちの後輩といつものように仕事帰りにどこかに

寄ろうとしていたら、「ニューオータニに行きましょう♪」と言う。

仕事絡みのパーティーやイヴェントでしか行くことのないそのホテルに、

寛ぎに行くの???と思ったが、楽しそうな彼女に素直に従った。


慣れた様子で進んでいく後輩。

着いたのは、ニューオータニのトレーダーヴィックス  だった。

今と違って、当時はあらゆる珍しいお酒を頼みまくっていたので、

後輩にオーダーを任せた。


テーブルに運ばれてきたのは、ハロウィンのジャックオーランタン風の容器

(オレンジかぼちゃに黒で顔が書いてある両手で抱えるサイズの陶器のもの)に

入ったカクテルだった。

ハロウィン当日だったのだと思う。

なんのカクテルだったのかさっぱり思い出せないが、容器をお持ち帰りするのが

習慣だという後輩に倣って、持って帰り家ではしばらくペンたてになっていた。


数年後のハロウィンの日、大阪出張だった私は現地の友人を誘って大阪の

ニューオータニのバーで同じものをオーダーできるか試してみたら

ちゃんときたのがなんだか嬉しかった。


その時ビールをオーダーした友人に対応したウェイターがある意味面白かった。

「キリン、サッポロ、アサヒ、モルツがございます。」

「モルツを」

「・・・・サントリーになりますがよろしいのでしょうか(不安げ)?」

友人はそのS社の社員なので、凍りついた(笑)

「サントリーモルツをください!」


今も、ニューオータニではあのかぼちゃに入ったカクテルが飲めるのかな・・・。