独禁法違反罪で刑事告発 北陸新幹線談合で公取委
北陸新幹線の融雪設備工事をめぐる談合事件で、公正取引委員会は４日、独禁法違反（不当な取引制限）罪で、工事の受注側である設備工事会社８社と、各社の担当者８人を検事総長に告発した。東京地検特捜部は、近く関係者を在宅起訴する見通し。
特捜部は官製談合防止法違反容疑についても詰めの捜査を進めており、入札情報を漏らして談合を主導したとして、近く工事を発注した独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」職員を立件する方針。
公取委が告発したのは、高砂熱学工業（東京都千代田区）、新日本空調（同中央区）、ダイダン（大阪市西区）など８社と担当者。
告発によると、８社は平成２３年９月～２４年１１月にかけ、機構東京支社が発注する温水スプリンクラーを線路脇に設置する工事などの入札で、事前に会合を開いて落札予定業者を決めるなどして、公正な競争を害した疑いが持たれている。
談合したとされる入札は計８件で、事業総額は１７４億円に及ぶ。
公取委が昨年９月に強制調査に乗りだし、特捜部も今年２月に設備工事業者十数社などを捜索し捜査を進めていた。