名前と住所を書き込められたなら
少しは気分救われていたのか
その日の僕はおかしかった
話の半分も終わらない内に
いつもなら賺さずチェーン付き財布へ
桁により変えられたその階級順に
その場で同じ向きへ揃えてるのに
なぜかしらそれをしなかったのさ
ひと仕事終えて頭を下げて
帰路に着いてから洗濯物を洗う
疲れた体にも少し無理させて
部屋干し済ませたり解れを塗い直す
やっとの事で冷食にありつき
お茶でも飲もうとした頃気付いて動転
そうだなぁ～
誰かがワンコインショップの常連ならば
幾つかの雑貨を100個ほどカゴへ
そうだなぁ～
その人画面越しに音楽を楽しむタイプなら
30数個ものヒット曲をプレーヤーの中へ
消費税の値上げが決まったその日に
身内の手術を明後日に控えたその夜に
そうさ お金を落としたのさ
買い物に寄ったのはドラッグストア
夕食前の頃だからかその数は
列をなす直前の層をなすレジ前
その時はまだポケットの中そよいでた
もう一つは書類のコピー撮りコンビニへ
夜の風も徐々冷えて来たというのに
今にも乱痴気なスパンキー感知
付き添いにも気遣い機械にはキチガイ
何度となく出し入れを繰り返したり
慌てふためいた用件は抱えちゃいない
あんなでも速度はゆっくりとしてる中で
落ち着かない僕だけが笑えないオチをつけた
実際おかしくもなんともないさ
用事を頼まれているけれど彼女に合わせる顔がない
月曜日やり合った罰だろうか？
通う事にうんざりとした罰なのか ？
この瞬間世界が崩れるわけじゃないけれど
お金はおっかねぇとつくづく思ったよ
名前と住所を書き込めたらねぇ
ついでと指紋認証もつけといておくれ
ひらひらと床に舞い落ちようものなら
アラート音けたたましく鳴って知らせる
ジョークの様だけどマジに言ってるよ
万札を落とした人間の気持ち分かるかい
君が拾った人じゃなきゃいいけどね