珍しくも奇妙な程に静かで穏やかな朝
車の行きかう騒音もしなけりゃ
カラスの群れもいつものように鳴きわめかない
太陽は思ったよりも高いところから顔をのぞかせ
希望の光を照らし いつもより眩しいあの娘の様だ
湿った町の朝露にやられやや重いこの部屋の窓を開けると
風は気まぐれにそよぐだけ
今日は何かいい事あるか
今日こそは何かいい事あるか
そんな風に思ったのもほんのつかの間
トイレの水が溢れ出した
ありふれた町のありふれた公園
中心部にどっしりと腰を下ろし
長い事子供達の戯れを眺めてきたその噴水の様に
今にもまるで天井を突き抜けるかと思えば
床一面にぶちまけられた
些細な喜びも一瞬の事
大声をあげて布切れと古新聞を親によこさせる
困った事に使えない業者
排水口を塞いでやがる
笑えるほどに水捌けの悪さ
笑えるほどに新聞紙を重ねる
吸わせて拭き取って肌を這う汗を拭いとる
それの繰り返しで大事には至らなかった
やっとこさ終わらせて大事には至らなかったものの
至らない自分を責めるように親はすまなそうにしていた
「仕方ないよ」とだけフォローをして直さまシャワーを浴びる
そそくさと浴び終わり脱いで洗った洗濯物を干す
空の機嫌もすっかり曇り気味
野良の眉間には落書きの後
ほら見てみろよ本日もこうさ
裏をかかれたアクシデント
不意を突かれて握手出来ず
そんな日さ今日の半分も
今日は何かいい事あるか
今日こそは何かいい事あるか
そんな風に思ったのもほんのつかの間
トイレの水が溢れ出した
ありふれた町のありふれた公園
中心部にどっしりと腰を下ろし
長い事子供達の戯れを眺めてきたその噴水の様に
今にもまるで天井を突き抜けるかと思えば
床一面にぶちまけられた
一日の始まりが全てを変える
その言葉が外れる事もある
稀にあるのさそんな時も
そう思えたら気が楽だろうな
いくらかはマシに気分も変えられる
午後の日差しには間に合うさ
心に傘を差すのが上手な人よ
僕にも早くそれを分けて欲しかったもんだ
少なくともそそくさとシャワーを済ます事はなかったかもね
朝の余裕もけだるさに乗っ取られた
気付けば疲れ果て不貞寝してた
気付けば漆黒の闇に月明かりひとつ
親は今からサスペンスドラマに夢中
数時間前のあれって何だったのさ
今日も今日とて淀みある心に
今日も今日とて望み持てぬ世界
明日は何かいい事あるか
無理ならせめて予約させてもらいたい
涙を流さなかっただけマシにしとけよ
誰かの君のあなたの僕の
ふてぶてしくか弱い声が聞こえてくる
youtubeでのbgm*Penpals数曲→Costello一曲→Kinks(他人セレクトの)再生リスト2人分