ホコリやゴミの顕微鏡写真
ホコリやゴミを顕微鏡で見てみよう

写真を見ると、細長いものが多く見られますが、これは繊維クズ。
衣類・髪の毛・タオル・布製品などから出てきたものです。この繊維クズは、太さが0.01mm~0.10mmのものが多く、ほとんどが単繊維。つまり、糸をほぐしてさらに細~い一本にしたものです。
繊維クズって?
タオルで鏡を拭くと、小さな繊維が付いちゃってキレイにならない(>_<) ということがよくありますよね。
この現象からも分かるように、タオルからは繊維が小さく切れて外に飛び出しているのです。これはタオルに限らず、多くの衣類や布製品でも起こりうることです。(繊維クズが出ない布巾っていうのも売られているので、そういう商品からは出にくいのだと思いますけど)
でも、この繊維クズはとても細くて、とても短いので、一本だけじゃよく見えませんから、空気中に飛んでいても気になりません。気になるのは映画館の中とか、それこそ鏡の表面とかです。
この繊維クズが異物混入クレームに繋がることがあります。
白っぽい食品に黒い繊維クズが付いちゃったり、逆に黒っぽい食品に白い繊維クズが付いちゃうと、とても繊維が目立ってしまって、 「うわぉ異物発見!」 ということになってしまうのです。
でも、このご時世、食品工場というのはクレームにとても神経を使っていて、こういう小さな繊維も見逃さないぞっていう検査態勢がとられているところが多いのです。
だからもし、食べている最中に一本の小さな繊維を見つけてしまっても、空気中に飛んでいる繊維クズが付着している可能性が高いので、その部分だけ避けて、美味しく食べてしまいましょう♪
でも、何本も見つかったら、それはお店に言ってくださいね~。
繊維クズや髪の毛、フケなどの皮膚片が集まると、 「ホコリ」 になります。
上の写真では、繊維の間に見えるゴミのようなものがそれに当たります。
「ホコリ」 に含まれている物質は、季節によって傾向が変わります。
通年では、生活する際に出てくるものやダニなどの生活害虫が多く見られます。
春から夏になると、カビが発生しやすくなるので、カビが多く観察されるようになります。カビが発生すると、チャタテムシなどのカビを食べる虫たちも増えるので、チャタテムシの発生率も多くなります。
秋から冬になると、羊毛やウサギの毛が多く見られます。これは、セーターやマフラーや毛皮(ファー)を着用する機会が増えるからです。特にここ数年は、ウサギのファーが人気ですので、ウサギの毛が多く発見されています。それから、羽毛(鳥の羽)もこの季節にドカンと増えます。羽毛は、ダウンジャケットとか羽毛布団から出たものだと思われます。
- 通年見られるもの
- 繊維クズ、髪の毛、フケなどの皮膚片など
- ペットの毛、小さなプラスチック片、砂、ダニ、紙由来のパルプ繊維など
- 場所によっては消しゴムのカスやシャープペンの芯など
- まれにガラスの破片など
- 春から夏にかけて多く見られるもの
- カビ、チャタテムシ、花粉、コバエ類の一部など
- カビ、チャタテムシ、花粉、コバエ類の一部など
- 秋から冬にかけて多く見られるもの
- 羊毛、ウサギの毛、ユスリカ類の一部、羽毛など
- 羊毛、ウサギの毛、ユスリカ類の一部、羽毛など

写真中央にあるフシの付いた繊維が羽毛の繊維です。
ホコリは場所によっても傾向が変わります。
ホコリに含まれている繊維以外のものは、その場所の特徴や人の動きなどを大いに語ってくれます。ホコリを見ると、どんな場所にあったホコリなのかな~?と想像することができます。
- 学校や図書館、会社の事務室のホコリ
- 消しゴムのカスやシャープペンの芯などが増えます
- 玄関などの通路のホコリ
- 小さな虫の破片や土砂などが多くなります
- お風呂場などの水周りのホコリ
- カビがとても多く検出されます。繊維よりもカビの菌糸の方が多いことも。お風呂場のホコリには要注意です
- 台所の換気扇周り
- 多くの油汚れとススの中に繊維が混ざっっています。カビも多く検出されます。
- フローリングや畳のホコリ
- 髪の毛やペットの毛が多くなります。ダニの検出が多くなります。
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