北朝鮮の挑発的言説が、核爆弾の飛来を予告する時の世界終焉への危惧から、その迎撃へと至る日米韓の連動型防御に期待を抱かざる負えぬ事に、忸怩たる思いを寄せる。此は、言わずと知れた「集団的自衛権」のお話。
    北朝鮮が、米領グアムに4発の核弾頭の発射計画を予告する。其処に集団的自衛権の行使を望むのも、日本国民ならば極めて賢明なる判断だと謂えるかもしれない。無類の戦争好きは、中国四千年の歴史から日本、そして些か直情径行気味の北朝鮮や韓国民にも明らかであろう。
    ここに大国アメリカの影がチラホラ窺えるのも、至極当然の事象。世界の平衡感覚に歪みを及ぼす北朝鮮の核弾頭ミサイルの動向に、地球人皆が決して望まない核によるハルマゲドン到来の危機を迎える。ここに世界の終わりの糸口ともなるこの北の戦争犯罪的行為には、駄々っ子にも似た一人よがりのヒステリー的相貌が見え隠れし、何とも腹立たしい限り。
    世界地図さえ焼尽する可能性大のこの世界最終戦争への嚆矢とも成ろう北の挑発行為は、不安定さを増してきたアジア情勢に火に油を注ぐ出来事ではある。それに平然と加担するアメリカにイニシアチブを与えない為にも、北朝鮮と韓国の祖国統一に向けた対話外交を、是非とも促したい気がする。
    かつて石原莞爾氏が唱えた「世界最終戦争」への足音が近づくこの現代の世界地図刷新を目論む平和ボケへの痛烈なカウンターパンチには、皆が注視と畏怖を抱いている筈。
    共存共栄の理念を伝えるべく、そして新しき世界平和への道程を歩むべく日本は被爆国家としての役割を果たす為にも、核廃絶のアピールをアジアだけでなく、世界全般に波及させねばならぬ。
    此は我が国の至上の使命であり、且つ世界平和への最短の道程とも謂えよう。その為にも、北朝鮮と大韓民国との早急な対話外交の場を設けるのが必至であると、筆者は認識する次第。
(了)