いぶちゃんが月に一度のレスパイトへ行ってしまうと


当然ながら我が家に、呼吸器の音が響くことはありません。







どこか落ち着かない気分もあるけれど、


静寂の中で睡眠を取れるという事は


まるで全身がリセットされるように、どこか頭の中がスッキリとする。


そんな自分がいるのも本音です。








3時間毎に身体の向きを変えなくてもいい。


吸引しなくてもいい。


導尿しなくてもいい。


排痰を頑張らなくてもいい。


注入のことばかり考えなくていい。


この季節、夜中も頻回な回路のゴボゴボに気を使わなくていい。


持続吸引のペットボトルが溢れていないか、確認しなくてもいい。


必死になって加湿機を回さなくていい。


毎日の訪問関係に、準備したり時間に気を揉まなくてもいい。


各所機関との調整の電話で、昼寝中に起こされる事もない。


スケジュールアプリと睨めっこしなくてもいい。


好きな時間に外出できる。


好きな時間に夜も眠れる。








いぶちゃんがいるときは、微かな音の変化も逃さないよう、24時間常に耳で音を追っています。


無意識のうちにやっている事なので、神経を研ぎ澄ませて、というと何だかとても大げさだけれど。


でも、それほどに、繊細で小さな音。







自発呼吸が出るときの不規則な  シュッ  シューーー シュッ  という呼吸音


ズズーーッ 引ける持続吸引の音


気管から漏れる小さな声やいびき







それらの音だけで、大体のHRはもちろん


いぶちゃんがしんどいのかしんどくないのか


今どんな表情をしているのかだって、母には全部お見通し。








聴覚だけじゃない。


腹圧が入っていないか、痰が肺にへばりついていないかの感触や


ガーゼやおしっこの匂いなどの嗅覚


いぶちゃんとの毎日は、常に五感を研ぎ澄ませて生活しなければなりません。







だけど書き留めておきたい事は、そんな大変さアピールなんかでは決してなく


それでもなお、そんなものは全て吹き飛ばしてしまう程の


圧倒的な癒し、可愛さ、愛おしさ。







綺麗事や絵空事、正論、理想論だけでは決して出来る育児ではないし


子育てしてたらそりゃ、ため息の1つや2つ、つきたくなる事だってあるけれど。






本当にため息をつきたいのは私なんかじゃないもんね。


頑張っている、いぶちゃんの方。







頑張るために、ほどほどに頑張らない


どうすれば少しでもグータラ出来るか、私の頭の中はいつもそんなことばかり。







毎日夕方になると考えることは、今日の夜更けは何の録画を見ようかなという事。


西郷どんか。今日から俺はも捨てがたい。


あ、amazonからワンピースの新巻も届いたんだった。


お供のアイスは、楽しみに取っておいた雪見だいふくで決まりです。







 
友達からの、滋賀土産サブレ
カワイイ×100