いぶちゃんは胃ろうから離乳食(ミキサー食)を注入しています。
いくら冷凍ストックをしているとはいえ
ただでさえ睡眠時間の少ない在宅生活の中、
経管栄養剤や溶かすだけの粉ミルクなどに比べると
やはり調理の手間と労力は一段と増えたように思います。
それでも私はいぶちゃんにそんな事しかしてあげられないし、
そもそも離乳食を作ることって、健康に生まれていたらみんな当たり前にする事なんですよね。
いぶちゃんにママー!と求められたくても
やはりそれは目に見えたり耳に聞こえたりするものではないから、
離乳食を作ることで私は
"母親であること" "育児のよろこび"
を感じているのかもしれません。
QOL(以下引用)
クオリティ・オブ・ライフ(Quality Of Life)とは、ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念(医療的な意味でも使われる)
いぶちゃんのQOLは、ママのQOLでもあります。
ミキサー食が始められるようになり、我が家のQOLが一気に向上しました。
それまでは消化の問題で、少量のミルクを1時間以上かけて注入していたいぶちゃん。
1歳当時のミルクの量は60ml。
これは弟のじょう君が生後5日でペロリと飲み干してしまった量なのです。。
それほど栄養問題に苦戦していたいぶちゃんが
おかゆを消化し、野菜を消化し、どんどんと栄養量が増えていき
それがパパとママ、そして周りのみんなの大きなよろこびに繋がった事は言うまでもありません。
畑で採れた野菜を離乳食に使うと、ひぃばあちゃんはとっても喜びます。
ちょっとささ身買ってきて〜とじぃじにお願いすると、いぶちゃんの役に立てている事がうれしいと言ってくれます。
手押し注入なので、栄養にかかる時間が極端に短縮されたこと
ボトルやルートの面倒な洗い物が無くなったこと
クローゼット内の大半を占めていた栄養関連の物品スペースに、かなりの空きができたこと
入院時やレスパイト時の荷物が大幅に減ったこと
ポンプを返却して機械が1つ減ったこと
などなど物理的なQOLの上昇も、生活にとても大きく影響しました。
ちなみに医療従事者ほど胃ろう推しの傾向が強いように感じますが、
それに賛同しているつもりは全くありません。。
我が子を手術室に送らなければいけない悲しみや苦しみは、決して当事者にしか分からないから。
"管理のしやすさ" "QOLの向上"
生後間もなくまだ混乱の最中にある家族にとって、そんなものはどうだってよいのです。(そもそも管理という言葉にも少し抵抗がある)
当時いぶちゃんは鼻の穴の大きさや中の形状から、経鼻のチューブが本当に入り辛く…
普段涙を流す事のないいぶちゃんの、頰をつたう程の涙を流す姿が衝撃的で…
見るに耐えられませんでした。
ミキサー食が始まり
結果QOLが大きく向上したのはまぎれもない事実ですが、
オペに同意した理由は
"本人の負担を最小限にするため"
これのみです。
1月22日。
明日で、気管切開と胃ろうの手術から丸2年
いぶちゃんの健康管理のため、
そして私自身の喜びのため、
今年はミキサー食をさらに追求していこうと思います