手術のため、2日前に小児外科のある大学病院に転院。


そして今日1月22日、気管切開と胃ろう造設の手術がありました。







8時半の執刀に合わせて、6時に家を出発。


伊吹の負担を減らすため、そしてお家に帰るための第一歩である前向きな手術。


そう分かっていても、道中は口数も少なく緊張と不安でいっぱいでした。






術前、NICUで伊吹と30分くらい過ごせる時間があり、たくさん触ってたくさん話しかけました。


普段決して言わないと決めている “ 頑張れ ”


水頭症の時と同じように、手術室に運ばれる際、気づけばまたそう言ってしまっていて、言葉を掛けて励ますことしか出来ない自分はつくづく役立たずだなと実感しました。





“ ごめんね ” も普段決して言わないようにしている言葉ですが、やっぱり手術の日は思ってしまう…


本当に、無力な自分が嫌になる。







オペは3時間ほど。


前日の説明で電気メスやら切除やら怖い単語をたくさん聞いていたので、想像するのも辛かったですが、私達親が出来ることと言えば、手術室から離れていても心を1つに寄り添わせること。


辛い想像から逃げ出さずに、ただただ時間が過ぎるのを待ちました。






そして、その間も搾乳だけは忘れずに。


流して捨ててしまうのはもったいないけど、今の私が唯一できる努力と言えば、母乳の量を減らさずに保ち続ける事くらいだから。


いぶ、こんな事しかできないママを許してね…








手術が終わり、伊吹と対面しました。


口と鼻のチューブが取れている…!





初めて見る、何の管も付いていない我が子の顔はすごく可愛くて愛おしくて、それはもうとても衝撃的でした。


正直、手術後にこんな風な気持ちになる自分を想像していませんでした。





前回の水頭症の術後は、辛そうに痛みと闘う伊吹を見て心臓が張り裂けそうなほど辛かったから…


数値も安定して眠っている姿を見て全身の力が抜けるほど安心したし、何より挿管チューブが抜けて本当に楽そうに穏やかにしている顔を見れて、凄くうれしかった。


なんだか、心がスッと軽くなったような。






初めて触る唇はプニプニで柔らかくて、うれしくってずっとツンツンしていました。


これでもかというくらい写真も沢山撮り、気が付けばずっと笑顔で、何て表現したらいいのかは分からないけど、すごくすごく明るい時間。


これまでは自分に言い聞かせている部分もあったけど、終わってみて初めて、あぁやっぱりこれは前向きな手術だったんだ、早く決断して本当によかったと改めて思うことができました。







帰り道にパパと話をして、伊吹にプレゼントを選ぶためにベビザラスに寄りました。


これまでは絶対に入れなかったおもちゃ屋さん…


おままごとセットや三輪車、伊吹には難しいおもちゃがたくさん並んでいるし、それらを当たり前に選べる家族がいて、そんなおもちゃ屋さんに入るのはとても勇気がいる事で…


でも今日の私はそうではなく、気づけば意気揚々と笑顔で、小走りになって伊吹のプレゼントを探していました。






ぬいぐるみがいいかな…


おめかしセットはまだち早いし…


でもおままごとだって、出来ないことないな。


はたから見たら一人芝居になってしまうけど、いぶちゃんとおままごとが出来たら、むしろママはすごく楽しい







悩んで悩んで、絵本にすることにしました。


“ おおきくなりたいの ”


キリンさんやゾウさんみたいに、大きくなりたいうさぎさん。


でも小さいからこそ聞こえる、葉っぱが揺れる音、くわがたが葉っぱをたべる音、ちょうちょうが飛びまわる音…


ライオンさんから逃げて、小さな穴にだって隠れることができる。





伊吹にぴったりの本で、すぐにこれに決めました。


耳には聞こえないかもしれないけど、きっとココロには届いていると信じています









いぶ、よく頑張ったね。


毎日頑張ってるけど、本当に本当に、よく頑張った。


気持ちよさそうに眠るいぶを見れて、パパとママは本当にうれしかったよ。


今までお鼻の付け替え、痛かったもんね… 


お口だって、窮屈だったね…


みんな、いぶの手術が無事に終わって、すごくよろこんでくれてるよ。


いぶが頑張り屋さんな事、みんなみんな知ってるよ。


あしたもあさっても、会いにいくからね。


どうか素敵な夢を見てくれていますように