ビワマスのこけらずしは、長浜市南浜町に伝わる郷土料理
滋賀県民にとって発酵食品は馴染みが深いのですが
ビワマスのこけらずしは南浜にだけ伝わるもの
近隣に住んでいても知らないという方が多いです
祖母が南浜なので、私にとってこのこけらずしは慣れ親しんだ味です
鮒ずしよりも馴染みがあります
お正月
に帰ると、決まって祖母が準備していてくれました
次のお正月には自分でこけらずしを漬けたいなぁ… と思い
今日は祖母に漬け方を教えてもらいましたよ
炊いて冷ましておいた白米に麹・砂糖・塩を入れてマゼマゼ
砂糖と塩は入れない家庭もあるそうですφ(..)
マスは塩押ししたものを使います
自分でするのは大変なので買ってきてスライス
しょうがは千切りに
材料の準備ができたら、樽の中に材料を順番に詰めていきます
祖母は皮がイヤだからと皮をとって
樽にごはん（飯 イイ）がくっつかないようにその皮を底に並べるそうです
おばあちゃんの知恵袋
ごはん
ビワマスしょうがを入れて、ギューっと押す
これをひたすら繰り返す！！
やり始めたらすぐに祖母の声
「重なってる！！重ねんと並べ！！」
マスの並べ方にやたらと厳しかったです
大事なポイントだったのかな～
一番上はごはんで終了
ふきんをかけて、重石を乗せます
縄を編んだようなものを外周にぐるりと置いてから蓋をして重石を乗せるんですね～
こけらずしに限らず、漬物のときはこうするのだとか
私は蓋の向きすらわかっていませんでした
3日間はそのままで
4日目に樽からあふれるくらいのお水を入れるそうです
それからは少なくなったら水を足して…
今日漬けたら、あとは待つだけかと思ってた(笑)
50日程経てばできあがり
少し暖かくなってきているので、もう少し早く仕上がるのかな～
祖母は93歳… だったかな？
（ばーちゃん、覚えてなくてごめーーん
）
「もうえらいし、今度で最後かなー」
と数年前から言っていました
確かにこの作業を高齢の祖母がするのはしんどいわ
私が生まれる前からずっとずっと
祖母はこんな風に手間暇かけてハレの日の料理としてこのこけらずしを準備してくれていたんだなぁ…と思うと、非常に感慨深いです
味と想い、私も伝えていけたらなと思います
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