<これは一体なんでしょう??>

実に100年以上

昔の屋根裏・・・・・・


古~~~くは縄文時代まで遡る歴史がある日本の藁葺き屋根の天井部分

その”なごり”が田舎の民家ではまだ残っています。すごいですね。


煤(すす)で真っ黒になった天井板とそれを支えるために取り付けられた丸太の胴差しは植物の弦でくくられています!



今年で3年目となる中津市山国町草本の古民家/空き家低コスト改修事業の現場からです・・・・・!

今から60年前までは現在のような瓦葺きではなくて急勾配の藁葺き屋根が・・・・おそらくはトタンがその上に被さっていたでしょうが




この天井を撤去すると


<100年物の天井板>

100年物の煤けた天井板が見えてきます!



撤去した天井も昭和30年に当時の大工さんが施工したものですから、もう60年前のもの!




そして今回の改修工事では60年物の天井板だけではなく、100年物の天井板の撤去!!



さすがに、100年の誇り・・・・埃はすごいです!!



<やまと>

天井の上にこれだけ大量の土が載っていたんですよ!


実は昔の藁葺き屋根は下の居住部分で火を焚いていましたから、防火のために天井裏に”やまと”という土の層がありました。屋根への延焼を防ぐ他に断熱と保温効果もあったでしょう。現在は長年経過して痛んでいるために天井下の床まで土が落ちてくるのでやむなく撤去することにしました。



<長~い棟札>

この棟札に達筆で藁葺き屋根から瓦葺き屋根に大改修工事が行われた昭和30年の年月と施主名・大工棟梁名・左官棟梁名が記載されています。




<いつまでの変わらぬ木>

100年物の天井板切ると・・・・・この通り!

煤けた味わいのある表面の風情とは違って、切り口の真新しい木の風情に驚きました! 木の魅力のいくつかがここにあります。この天井板は外部の腰板として再利用します!!



<中二階からの眺め>

この梁の上に100年物の板とやまと=土が載っていました。





いつも思うことですが、木造小屋組の構造美のすばらしさ!

古民家再生/空き家活用のヒントがここに潜んでいるのでしょう・・・・




この先のドラマはまたお伝えしましょう・・・・・・・