【まともトーク】色の話① RGBもCMYKも同じ「色」じゃないの!? | ブックホンのブログ

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こんばんはぶっ君です。

 

外は暑いわ機器の発熱はハンパないわで少々ぐったり気味です…

 

 

 

さて今日のお題は「色」です。

 

いろんな印刷関連のサイトや記事で、「RGB」やら「CMYK」やら言っております。

ブックホンのコラムでも、

 

 

CMYKとRGBの違いと特徴を知ろう  理想の色で印刷する必須知識

 

なんてのがありますが、

 

 

データでも印刷でも「赤」は「赤」じゃないの?

 

 

という疑問はごもっとも、そもそも色って何よ?って話です。

 

 

 

色は「光」です。

もっと言うと、「光を受けて人の目が感じた情報」を、赤や青と呼んでいる、ということ。

 

で。

 

RGB、テレビやモニターなど、光そのものから感じる色と、

CMYK、なにかを仲介して反射した光から感じる色の違いがあるわけです。

 

 

 

 

プリズムをご存じでしょうか?

 

 

こんなやつですね!

 

これは、「太陽の光にはいろんなタイプのひかりが混ざっているんだよ!」

ということを視覚的に見ることができるものですが、これが大事なポイントで、

 

 

・いろんなタイプ(波長)の光が混ざっている

・全種混ざると透明(白)になる

 

 

これはそのままRGBの色の考え方です。

舞台の上で、いろんな色のスポットライトが重ねられていくと、

とても明るく、色のない光になるのと同じです。

 

 

 

 

で。

 

対するCMYKは、言わば「残った光の色」です。

なんのこっちゃさっぱりですねw

 

そもそも「物に付いている色ってなんぞや?」から考えます。

 

 

赤い皮のリンゴがあります。

これはリンゴの皮に「赤い色」が付いているから、赤く見えるんでしょうか?

厳密には「否」です。

 

 

「太陽の光のうち、赤く感じる光以外をリンゴの皮が吸収し、

 赤く感じる光を反射しているから」

 

 

です。なので、例えば部屋の電気を暗くしてやると、

リンゴの赤も薄暗い赤色に見えます。

 

 

少し印刷に近づけて、同じことを絵の具で考えます。

 

青色の絵の具は、青く感じる光以外を吸収します。

黄色の絵の具は、黄色く感じる光以外を吸収します。

 

この2つを混ぜてできる色は、もとの太陽の光から考えると、

よりたくさんのタイプ(波長)の光を吸収することになります。

この場合の残り少なくなった光を、人の目は「緑」と感じるわけです。

 

さらに3つ、4つと混ぜる絵の具を増やすと、どんどん光を吸収してしまいます。

ついには跳ね返す光が無くなるとどうなるか?

光の無い電気を消した状態、「黒」と感じるわけです。

 

 

簡単に言うと、これがCMYK、印刷の色の考え方です。

 

 

・吸収されて残った光から色を感じている

・インクを混ぜれば光が無くなって黒になる

 

 

ただ印刷の場合は、再現できる色をできるだけ増やす方法として、

基準になる色をシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)に設定し、

補助的にブラック(K)を使います。

 

 

 

理論上は、CMYの3色を混ぜると黒になるのですが、インクの素材の問題で、

キレイな黒になりません。

黒のインクをうまく使うことでメリハリのある黒の表現が可能になるわけです。

 

 

RGBは光源の組み合わせですので、ある意味やりたい放題ですが、

CMYKはインクの組み合わせですので、再現できる色が狭まります。

 

前述までの表現を使えば、「どうしても吸収されてしまう光の波長」があり、

RGBでは可能でも、CMYKではその色は再現できない色がある、ということです。

 

 

それらは「色域」という表現で可視化されています。

 

 

 

 

エリアが随分異なりますね!

 

もっとも、上の資料はブログ用に作成したので厳密には正しい色ではありませんが、

再現範囲に差がある、ということはお分かりいただけると思います。

 

というか、人間の目って、すげぇな。

 

 

 

 

 

長くなるので今日はこの辺で。

 

 

それではまた。