クリスマスイブだったこの日。


世間ではどこもかしこも浮かれた音楽が鳴り響き、コンビニにはカラフルなケーキが棚に並び、テレビではチキンを頬張るファミリーがCMにチラついていた。


わたしはこの忙しい時期にいぼ痔というだけでダメージを食らっていたが、よりによってクリスマスイブ…とダブルパンチで落ち込みながら職場に向かった。



その日は朝10時から会議の日。

早ければ11時過ぎには終わるのだが、よりによって、部長の話が長く、12時近くまで会議が延長された。

わたしは、立つのも辛いが座るのも辛い状態で、

座っていてしんどくなったら立って、立っててしんどくなったら座ってと痛みに耐えていたが
会議中なのでどうしても立ち上がることができなかった。


部長の話が長すぎて座りっぱなしの時間が続き、お尻の痛みが最高潮に来ていた。


痛すぎて、いつも話が長いくらいではイライラしないのだが、早く立ち上がってトイレに行きたい一心が強すぎて本当に部長に対してイライラしてきた。


イライラが絶頂に達して、部長に暴言を吐いてトイレに駆け出してしまいそうになるくらい本当に痛かった。


2時間座りっぱなしのあいだ、当然ながら
う○こ切り体操 をしていた。
これで多少は良くなると思ったし、何より改善するならワラにもすがる思いだった。


部長に会議で色々質問されても上の空で作り笑いと脂汗を浮かべ(早よ終われ、このクソおやじ)と心で暴言を吐いていた。



ようやく会議が終わり、急いで立ち上がり
全速力でトイレに行った。


おそらく、わたしはただ"トイレを我慢していた人"のように世間一般では見えただろうがそうじゃない。



わたしはお尻が痛くてたまらなかっただけなのだ!!!!



個室に入り、便座に座り、恐る恐る、お尻の辺りを触ってみると、「ヒイ!!!!」と声が出そうになった。


触っただけでとんでもなく痛い のである。



この痛みを何に例えでいいのやら。

針で10本くらい同時にイボを刺されているくらい痛い。痛すぎて吐きそうな痛みだった。


そして驚いたのが大きさで大成長をしていた。
感覚だが10円玉ほどあったと思う。



そこからは気が遠くなるほど終業時間が長く感じた。


そして、終業のチャイムがなった途端、全速力で帰る準備をしてダッシュで帰宅した。


きっと、同じ職場のおじさんたちは

(「いぶさん…、クリスマスイブだから、きっとデートなんだろうなあ…」)と思ったであろうくらいの早さで帰った。


本当は予定などなく、ただお尻が痛くて早く湯船に浸かりたかっただけなんて、うちの会社では誰も知らない。