どうしてもこの人のこの部分には叶わないと思える人。
今更ではあるけど、夫をそんなふうに思えたら、と思う。
私が夫と結婚した20年以上前、今より適齢期という言葉が生きていた。
自分の年を考えて結婚子育てをしろ、と親や周囲からよく言われたものである。
かなり結婚しろと煽られたものだった。
夫の前に付き合っていた相手はモラハラ気味だったので、当時はとにかく穏やかな男性が好ましかった。
周囲から煽られた感は否めないが若いながらも考えた結果だった。
我が家は共稼ぎである。
家の中にお父さんが2人という表現が正しい。
家事負担は私90、夫10であろうか。
頭にくることが多い。
しかしその部分はどうにも解消しない事なので、その感情は敢えて感じないようにしてきた。
その部分は長い結婚生活の中で不満が塵のように積もってしまっている。
私と夫は同業である。
同じような分量の仕事と責任で若い頃からずっと働いてきている。
だからだろうか…夫を凄いとか、頑張って稼いでくれて、と思えないのである。
仕事に関してはダメ出しを感じる時さえある。
穏やかで働くのが嫌ではなく、きちんと真面目に働き、収入が普通にある夫である。
それだけでも何の文句も付けようがない。
当たり前の事が当たり前ではない男性も沢山いる事も知っている。
何かが物足りない。
それは同レベルの共稼ぎ夫婦だからだと思っている。
夫を尊敬の念を持って接する事が非常に難しい。
昔、三高という言葉があった。
背が高い、収入が高い、学歴が高い、という意味である。
結婚するなら、三高の男性が良いという感じである。
若かりし頃は、馬鹿馬鹿しいと感じたものだった。
自分(女側)が大したモノを持ってない癖に相手をそうしたモノを求めるなど図々しいと感じたから。
しかし、それはあながち間違いではない。
男性は女性から尊敬されたいし、女性は男性を尊敬したい。
男性には自分よりも何か一つで良いから上であって欲しいのである。
分かりやすいのが、身長、学歴、収入なのだろう。
若い方が相手を選べるとか、子供を生み育てるのは若いうちが良いからとか、周囲の価値観に翻弄される。
若い頃は色々な事が分かっていない。
共稼ぎ夫婦、お父さんが家に2人。
うまくやられてるご夫婦が多いのだと思う。
私には難しかった。
夫を尊敬したいのに尊敬してあげられない。
これは結構辛い。
男性も自分を尊敬してくれる妻と一緒にいた方が幸せだろうと思う。
同レベル共稼ぎ夫婦の辛い部分ではないかと思う。