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(;つд⊂)ゴシゴシ


(*´-ω・)ン?


おい、ちょっと待てよ

と、思った方もいるかもしれない。

なんでブログタイトルと本の題名が違うんだと。


だがこれには訳がある。

なので、まずはちょっとした解説に目を通していただきたい。


​ウェストカー・パピルスって何?


一般の方々には聞き覚えがないかもしれない。

これは、パピルスという古代のエジプトで使われていた筆記媒体(植物由来だが紙とは少し違う)で書かれた物語の名前だ。

名前の由来はこのパピルスを所有していた英国夫人の名。

このパピルスが作られたのはエジプト中王国時代。

西暦にすると紀元前二十一世紀。なんと今からおよそ四千年ほど前の時代の代物だ。

この物語は、ギザの大ピラミッドで有名なクフ王が三人の王子から話を聞くという内容である。


解説はもうちょっとだけ続くんじゃ


勘違いしてはいけないが、私が今回読んだのは『ウェストカー・パピルス』に限った話ではなく、あくまでも写真にある通り『古代エジプトの物語』である。

と、言うのもこの本には題名の通り古代エジプトの昔話が何点か収録されており、その内のひとつに『ウェストカー・パピルス』が含まれているのだ。

この本をまず開くと遺跡の写真が何点か出てくる。読む直前なので想像がよりし易くなるだろう。

本書の構成を綴る"はじめに"を読んでいくと、写真やイラストなどを絡めた解説がある。

そして、その次から本題となる昔話が始まる。


この本に載っている昔話は以下の通り


難破した船乗りの話

運命を定められていた王子

雄弁なオアシスの男

ウェストカー・パピルスの小話

二人兄弟の話

バフタンの王女

シヌヘの物語

ウナモンの航海

サトニ・ハームス奇談

ランプシニスト王とその娘


の十編である。

まず、この本は厚くない。

あとがきも含めて二百十一ページである。

なので、一つひとつの話がかなり短い。特に私が前述する形で推したウェストカー・パピルスの話はこの中でも更に短い。

そんな意味ではかなり読みやすい部類だと思う。

さらに、これらの話のオチの後には作者が解説を入れている。予備知識が無くとも読めること間違い無しである。


そんな訳で感想


私はこれらを読みながら、小さい頃に読み聞かせをくらっていた日本の昔話を思い出した。

感覚的に似ていると言うか……そんな話を聞いている、そんな気分になるのだ。

現代文学や小説を読み慣れした方からした面白味はあまり無いかもしれない。

だが、四千年前から残る物語ってだけでも凄いし何より当時の文学や世俗が分かる資料とすると一見の価値はあるのではないか。

そう思えてならない。


幾つかある物語の中で、特に私が面白いと思ったのは『ウェストカー・パピルスの小話』と『シヌヘの物語』のふたつだ。


前者はクフ王が登場すると言うので興味があり、後者は古代エジプトにおける最高文学とまで評された冒険物語で本当に面白かった。

あらすじを言ってしまうとそのまま物語が完結してしまいそうな勢いなので今回は省くが、その分これらの作品には触れてみてほしい。


余談だが、クフ王と言えばエジプトを代表するあの大きなピラミッドを建設したことで有名だが、王としての評価は意外にもあまり高くない。

人類史……世界史において歴史というものを確立させたギリシアの記録家ヘロドトスも彼を残酷だと批判している。

もっとも、ヘロドトスは著作が史実からかけ離れていると批判されがちなので鵜呑みにしてはいけないが。

確実に言えることは、クフ王については情報が少なすぎるので何とも言えないといったところだろうか。


これらの物語を読むにあたって、今まで分からなかったことや新しい発見、新たなインスピレーションの開花に結び付くことが出来れば。


それは本人にとって大変意義のある事なのではないだろうか。

そんなきっかけになれたら、筆者冥利に尽きる。

と、言ったところで今回の更新分を終えたい。


ところで……

今回『シヌヘの物語』もオススメだよ!

とは言ったが、挙げた理由は"面白い"以外にも理由がある。


次回の更新分の伏線です!

シヌヘ」という名前だけでも

覚えておくように!!(滅茶滅茶タチの悪いオタク)


それでは次回にまたお会いしましょう´ω`)ノ


あれ?

でも、自分から伏線がどうとか言うのはそれはもう伏線ではなく、ただの予告なのでは?