国境の長いトンネルを抜けると




むき海老だった。

女公様は今日、日本が生んだノーベル文学賞作家、川端康成の『雪国』の舞台に来ている。

北国と言えどもさすがにまだ雪はないので、夕食に出たむき海老で代用してみた。

ちょっと文学の香りには欠けるかもしれないが、このためだけにわざわざむき海老をげとした努力に免じて大目に見てほしい。

ともあれ話が先に進みすぎた。時計の針を12時間ほど戻そう。

今朝、いつものように巨大なピンクの亀リュックを背負って電車に乗った女公様は、いつものように社内広告を楽しんでいた。




ある有名な心臓の薬の広告だが、ものすごくずんだれた感じのネコの最高にやる気のない顔である。

こういうのをブス可愛いと言うのだろうか。

しかも、これだけ人を食った広告でありながら、端に小さい字で『これは猫の薬ではありません』と書いてある。

救○が猫の薬であるわけがない。

朝からひとしきり笑って幸先の良い旅になる予感がした。

今回は電車賃をケチらず新幹線を使ったので、昼過ぎには越後湯沢に着いた。





女公様はスキーをやらないので、越後湯沢に来たのは初めてである。

そもそもスキーに限らず、テニスやゴルフやゲートボールなど、ハイソっぽくてお洒落で社交性が要求されそうなスポーツは、おしなべて無縁である。

他の人と予定を調整したりすることを考えただけで面倒くさくなってしまう。

ランニングやフラメンコは、走りたい時に走れて踊りたいときに踊れるから長く続いているのかもしれない。

そういえば小学校の通信簿も、「みんなとなかよくいっしょに考えたり行ったりできる」の項目は「もう少しがんばりましょう」だった。

30年経ってもまるで成長していない。

カモメはカモメ、孔雀や鳩や、ましてや女にはなれないのである。

話がそれたが越後湯沢である。

越後といえば、越後のちりめん問屋である。



ちりめんの小銭入れとタンブラー。

また、越後といえば、魚沼産コシヒカリである。




越後湯沢の駅中で食べた親子丼。

これは美味しい。500円でおかずバイキングがつけられる。




食べ終わった頃に店のご主人がわざわざ女公様のところに来て、

今、新しいおかずがいろいろ出ました。

と言うから、ついまた食べ過ぎてしまった。





確か今夜のホテルの夕食もバイキングだったねぇ…



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