「仕事」という切り口で見ると、
人は2種類に分けられる。
 
 
それは、
「困っている人」と
「困っている人を助ける人」だ。
 
 
世の中の「困っている人」に対して、
必要な商品や便利なサービスを提供する、
「困っている人を助ける人」が存在する。
 
 
この時、「困っている人」は、
「消費者」や「お客さん」と言い換えられるし、
「困っている人を助ける人」は、
仕事を通して、人の悩みを解決したり、
人に幸せを提供している人と言える。
 
 
「シン・ゴジラ」で
矢口 蘭堂を演じた長谷川博己も、
カヨコ・アン・パタースン役の石原さとみも、
困っている人を助ける側の人だし、
「スーパーサラリーマン左江内氏」の
堤真一も困っている人を助ける人だ。
 
 
独立起業して成功しようと思ったら、
まずは自分の中の「困っている人」の要素を減らし、
「困っている人を助ける人」の要素を
増やすことがとても大切だ。
 
 
ともすれば、お金が欲しくて、
目の前の仕事にばかり手を出したり、
いろんな人に過剰に自分を売り込んだり、
独立起業したばかり頃はそんな行動をしがちだが、
それは自分が困っている側の人でしかない。
 
 
結局はそんな「困っている人」ができることは、
自分が助けてもらうだけで、
自分が取り組んでいる仕事を通じて、
人を助けるところまで気が回らない。
 
 
つまり、
思考が消費者止まりで、
仕事を提供する側の人の思考になれないので、
いつまで経っても人の役に立てず、
成功する人にはなれない。
 
 
ただ、
エンタテインメント業界や
スポーツの世界で仕事をしていく時、
このシンプルな2分割の思考では
容易には判断しきれないのが、
この業界の特別な点でもある。
 
 
けれど、
「困っている人」と「助ける人」が、
一見わかりづらいからこそ、
この2つの業界には
チャンスがたくさん転がっているとも言える。
 
 
好きで毎回観ているテレビ番組がいくつかあり、
(リアルタイムで観れないのですべて録画視聴だが)
フジテレビの日曜朝の「ぼくらの時代」も
そのうちの1つだ。
 
 
先月の放送に出演していた
カンニング竹山さんの話で、
事業に失敗して自殺をしようと思っていた人が、
死のうとした直前に
たまたまテレビで竹山さんが頑張っている姿を見て、
自殺を思いとどまって、人生をやり直したと、
偶然会った際に感謝されたと話していた。
 
 
バラエティ番組とはいえ、
絶対に受けたくないような嫌がらせを受け、
それに対して怒る演技をする竹山さんの仕事は、
決して、直接誰かを助けるわけではない。
 
 
けれど、
エンタテインメント業界やスポーツ業界の凄さは、
テレビなどのメディアやライブを通じて、
本当に不特定多数の人に想いや熱を伝えられるところだ。
 
 
今、本を書いたり、連載を書いたり、
イベントを制作したり、スポーツ大会を運営したり、
自分が取り組んでいるさまざまな仕事で、
きっと不特定多数の人とつながり、
何人かの人の悩みを軽くしたり、
幸せな気持ちにさせていることを忘れてはいけない。
 
 
今の仕事で、
果たして人を救うことができているのか?
2分割した「助ける人」側になれているのか?
 
 
改めて自分の今の仕事を振り返り、
誇りを持って、熱を込めて取り組もうと、
決意を新たにした日曜の朝だった。