仕事をした対価としてもらうお金。

このお金をどう捉えるかで、独立起業できるかどうかが判断できる。
 
簡単に言えば、このお金を「自分のもの」として、生活費という捉え方をするなら、それは「給与」であり、サラリーマン的な思考にとどまっていると言える。
 
独立起業して成功をめざすなら、このお金は「未来の自分のためのもの」と捉え、もらった額をどう自己投資し、倍増させるかを最優先に考えるべきだ。
 
例えば、多くのトップアスリートは、トレーニングやボディケア、栄養士、メンタルトレーナーなど、さまざまな専門家を自費で雇い、高額な年棒を使って自己投資を惜しまない。
 
サッカー日本代表の本田圭佑選手は、イタリアのミラノに商談に使うVIPルームなどを自費で年間契約し、知り合ったエグゼクティブを招待し、ビジネスを語り合うという。

 

歴史ある世界的名門クラブのACミランでも、選手が自費でVIPルームを年間予約するなんてクラブ創設初めてのことで、本田選手の自己投資のやり方にみんな驚いているらしい。

 

 

 

また、エンターテイメント業界でも同様で、俳優の多くは、舞台やドラマ、映画の準備として、パーソナルトレーニングジムに足繁く通い、次の役に合った体づくりと過酷な撮影を乗り切るための体力づくりに、任された大役に見合う相応の時間とお金を使うという。

 

ある俳優は、「背中が役を演じる」という。

 

自身の年齢と違う役をすることも多い俳優にとって、その年齢を演じる際に重要なのが「背中」だという。

舞台やテレビを通じて観ている人が年齢を感じるのが役者の「背中の演技」とのことで、特に事前の役作りの際、背中を作ることに重点を置くという。

 

もちろん、トップアスリートや人気俳優も、もらったお金の中から生活に必要なお金を出している。

 

けれど、例えば都内の移動に不相応な高級外車を買ったり、いつも流行を取り入れた高そうな服やアクセサリーをつけるのも、それが好きだからだけでなく、自分のセルフイメージやブランド作りの一環だったり、高級車を乗ることで安全性を最優先していたりする。

 

どうしてもバイトなり、会社員なりを経験すると、「この仕事をしたら、この額をもらえる」的な発想が頭に染み付いて、こびりついてしまっている。

 

けれど、もらったお金を、あくまで「次の自分の仕事の期待値」と捉え、「そのための準備に使うお金」と捉えられれば、それは「未来の自分のためのお金」となる。

 

 

 

いただくお金は次の勝負で勝つための準備資金であり、そのための自己投資金である。

 

そう思えるかどうかで、お金が「給与」止まりになるか、「プロフェッショナルに対するギャランティー」となるかが変わってくる。

 

エンターテイメント業界で独立起業し、成功しようと考える人は、もう一度、もらうお金について、自分がどう思い、どう使っているか、ぜひ思い出してみてほしい。