先日のブログで、川崎フロンターレの小林悠選手の2016シーズンの活躍について触れたところ、非常に好評だったので、もう1回。
小林悠選手の良さは、「素直な心」と「素直に聞くことができる耳」を併せ持っていることだ。
多くのプロサッカー選手と接してきたが、レギュラーに定着し、サッカー日本代表に選出されるような選手は、たいていが強いこだわりを持っている。
強い信念は、めざす結果を引き出すために必須だが、強すぎると固定観念が強くなりすぎて、思考に柔軟性を欠いてしまうという、負の効果も同時に生み出すことがある。
子どもの頃から、サッカーの世界で厳しい競争に勝ち抜き、プロ契約を勝ち取り、Jリーグの試合に出場し続ける中で、「これが自分にとってベスト」という経験則が各選手の中で固まっていく。
しかし、その経験則は、あくまで過去の自分、その時の自分に合っていたからであり、今の自分、そして未来の自分にも必ず通用するわけではない場合がある。
多くの選手をそばで見ていて、感じる場面も少なくなかった。
小林悠選手ももちろん、自分の中で強い信念と経験則を持つ。
しかし、その一方で、ほかの選手には見られない、どんなに活躍して、どんなにもてはやされても、決して、素直な心と素直な耳を失わない。
2015年末、「2016年シーズンに得点王をとる」小林悠選手は我々にそう宣言した。
そして、そのために、今まで以上に新たな取り組みを積極的に取り入れ、得点王をとるための体づくりをめざした。
飲み水に徹底的にこだわり、食べ物に徹底的にこだわり、そして、体のケアに力を注いだ。
練習の合間を使って、さまざまなプロフェッショナルと積極的に会い、その人の理論を聞き、学び、今の自分に必要だと思ったことは素直に取り入れた。
ヨガもその1つ。
柔軟性を保つだけでなく、呼吸の整えかた、そして、心の整えかたを、ヨガから取り入れた。
一方で、すべてを受け入れるわけではなく、プロフェッショナルの話を真摯に聞き、今の自分に取り入れるものではない、そう感じたことはスッパリと捨てていった。
リーグで優勝争いをし、カップ戦でも常に上位進出を狙う強豪クラブのエースストライカーであり、日本代表にも呼ばれるほどの選手になると、サッカーファンの想像以上に本当に忙しい。
そんな中でも、彼はプライベートの時間を削ってでも、リーグ優勝と自身の目標達成のために、全力を尽くし続けた1年だった。
ガムシャラではあるが、独りよがりではない。
そんな小林悠選手の柔軟な心が、良い結果を導き出したと思う。
2017年シーズン。
さらに期待は高まっている。
今年は、どんなことを取り入れ、さらにバージョンアップした姿を見せてくれるか。
今からとても楽しみで仕方がない。
