年末年始のテレビといえば、
各局が力を入れた特別番組がたくさん放送される。
そのため、エンタメ的視点で、
いろいろと楽しむことができるシーズンだ。
特にスポーツ選手は、
この時期が唯一のオフという競技が多いので、
普段は真剣勝負の中でしか見れないアスリートたちが、
素顔を垣間見せるシーンをたくさん観ることができる。
その中でも、例えば、
プロテニスプレイヤーの錦織圭選手や、
卓球の福原愛選手といったスーパースターは、
言って見れば「メディアの申し子」的存在。
小さい頃からメディアとの距離が近い状態のまま、
トッププレイヤーに登りつめた選手とも言え、
特番で見かけるのもある意味、自然な存在と言える。
そんな中で、
この年末年始でよく目にした印象なのが、
メジャーリーガーの前田健太投手。
デビューイヤーでいきなり16勝をあげ、
15億円以上も稼ぐスーパースターであり、
さらに、親近感を感じる笑顔や、
大阪出身らしいサービス精神を兼ね備えているとなると、
テレビ局は放っておかないキラーコンテンツだろう。
実際、年始だけでも、
テレビ朝日「芸能人格付けチェック」
フジテレビ「さんまのまんま」
テレビ朝日「とんねるずのスポーツ王は俺だ!」
など、ゲスト出演の様子を何度も目にした。
一方で、シーズン中は活躍が常にニュースになっていたのに、
オフの期間はまったくメディアで見ないトップ選手も多い。
アスリートがオフの時期に、
バラエティ特番メディアに出るべきかどうかは、
マネジメント的には「正解のない問い」だ。
けれど、出演するアスリート、
出演させるマネジメントサイドには、
明確な意図があるのは間違いない。
野球界的に言えば、
メジャーリーグ挑戦1年目で、
過去の日本人投手最高の16勝をあげた前田投手は、
最高レベルの商品価値があると言える。
初めての海外でのシーズンを終えたばかりで、
たまった心身の疲労をとるという大事な時期でもあり、
2年目のシーズンにさらなる活躍をめざして、
トレーニングを優先したい時期でもある。
そんな貴重なシーズンオフの時間を、
この年末年始にメディア露出の攻勢をかけた。
その意図は、
あえて「商品価値を高める」ことを優先した、
ということではないか。
「商品価値を高める」取り組みの結果は、
すぐに出る訳ではなく、
むしろ前田投手が引退した後に徐々に出てくるような、
結果が出るのに時間のかかる取り組みだ。
前田投手のコンテンツ価値が、
今後どのように評価されていくか、
個人的に長い目で興味深く注視していきたいと思う。