●今日は個人の事業所得にまた戻ります。106回目となります。
必要経費の98回目となり、借入金の支払利息や手形の割引料についての4回目です。
今日は事例のご紹介の2日目です。
こういうことも稀にありますよという事例です。
◎【借入金の一部を定期預金に流用していた場合に、当該借入金に係る支払利息を事業上の必要経費と認めた事例】
請求人が借り入れた資金の一部をもって定期預金を設定していた場合に、
当該借入れが具体的な不動産事業の拡張計画に基づいてなされ、
しかも、この資金調達が物件の取得に先行してなされたとしても、
それが著しく不合理でなく、その計画が順次実行されており、
また、本件借入金を効率的に運用する一方法として定期預金を利用したにすぎないと認められることから、
本件借入金が定期預金を設定するためのものとみるのは不相当であり、
したがって、本件借入金に係る支払利息を事業上の必要経費に算入すべきである。
そうなのです。
必要経費になるのかどうかまさしく争う話なのです。![]()
ですから、一般的には事業で借りたお金で定期預金をして、その借入金に対する利子を安易に必要経費にするということはできません。![]()
利率を考えれば、損得勘定してしまう話なのですが。
定期預金を担保に借りるということはよくあるでしょうが、
逆のパターンというのはあまり無いでしょう。
◆逆に、一見必要経費になりそうなのに、必要経費にならないという事例として
【事業所得に係る所得税等の納付のために借り入れた借入金の利子は必要経費に算入することはできないとした事例】
請求人は、借入金による所得税等の納付は、事業資金として保有している預金によって本件所得税等を納付し、借入金をもって当該預金を補てんした場合と実質的には異ならないから、
本件借入金を事業上の借入金とみて本件借入金の利子を事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張するが、
本件借入金の使途は、本件所得税等の納付に充てられており、本件所得税等は所得税法第37条第1項の別段の定めに当たる同法第45条1項第2号及び第4号に規定されているとおり、必要経費とすることのできないものである。
また、これらの号において、必要経費に算入しないとしているのは、当然のことを確認する意味から規定しているもので、同条の規定がなくとも所得税等を必要経費に算入することはできないものと解される。
したがって、本件借入金が必要経費とすることができないものに充てられていることから、本件借入金の利子を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。
そうなのです。
借入金の使途が事業の必要経費に充てられるものでない場合には、
その借入金の利子も必要経費にはならないのです。
当然のことのようですが、うっかりしてしまいそうですね。![]()
☆うっかりと言えば、借り入れる際に保証協会に保証料を支払うという場合に、
注意しなくてはならないのが、長期にわたる保証料の前払いです。
きちんと、その年分だけを必要経費にする作業をお忘れなく。![]()
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