●法人の生命保険契約の話題となり、今日はその12日目です。
今日は法人が『個人年金保険』に加入してその保険料を支払った場合について書きます。
そもそも個人年金保険とは
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保険料払込み期間中に年金支払分を積み立て(一時金支払いタイプもありますが)、
あらかじめ定められた年齢になると、
それ以降は年金方式で年金額を受け取るというものです。
個人年金保険の受け取る年金額は、契約時に決められている「基本年金」、
年金の支払い開始前の配当金が積み立てられている「増額年金」、
年金の支払い開始後の配当金が増えていく「増加年金」の3種類の年金額の合計になります。
個人年金保険には満期保険金はありませんが、年金を受け取る前に死亡すると「死亡給付金」が受け取れます。
但し、その金額は既に払い込んだ保険料相当額程度で、払い込んだ期間に応じて逓増することになります。
◎例えば、5年毎利差配当付個人年金保険の具体例を参考にさせていただくと、
30歳で加入、月払保険料10,000円。
払込期間65歳までの年金支払期間10年の定額の確定年金。
30歳から65歳まで払い込みます。
この間5年毎に積立配当金がついて増えていきます。
この間に死亡したら、既に払い込んだ保険料相当額の死亡給付金が支払われます。
65歳になったら
年金支払期間10年なので、65歳から75歳までの10年に基本年金定額519,000円を受取ります。
これに払い込み期間中の5年毎の積立配当金による増額年金が加算されて支払われます。
さらに、年金開始語の5年毎の契約者配当金による上乗せ分も加算されて支払われます。
◆法人契約で役員や使用人(これらの親族を含みます)を被保険者として加入した場合の支払保険料の処理は![]()
死亡給付金・年金の受取人が共に法人の場合には・・・
資産計上します。
死亡給付金・年金の受取人共に被保険者又は遺族の場合には・・・
役員や使用人に対する給与とします。
死亡給付金の受取人が被保険者の遺族・年金の受取人が法人の場合には・・・
90%を資産計上、
10%を期間の経過に応じて費用としますが、役員又は部課長その他特定の使用人等のみを被保険者として加入した場合には給与扱いになります。
☆以上のように、法人にとっては節税等のメリットがあるとも思えないので、
法人契約の個人年金保険契約というのはあまりないと思います。
資産に計上した保険料等の取崩しについては
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年金支払開始日前に死亡給付金支払の保険事故が生じた場合・・・
その保険事故が生じた年度に資産に計上しておいた支払保険料の額と資産に計上しておいたた契約者配当等(原則として資産に計上しておきます)の額の全額を取り崩して費用とします。
ここではじめて費用処理ということが出てくるのですが、
死亡給付金の受取人が法人であるときには、支払を受ける死亡給付金の額及び契約者配当等の額は法人の収入に計上するので法人の損益にはがあまり影響しません。
死亡給付金の受取人が被保険者の遺族である場合には、法人は資産計上分がその年度の費用となることになります。
年金の受取人が役員又は使用人である保険契約に係る年金支払開始日が到来した場合・・・
その年金支払開始日の年度において、その保険契約に基づいて資産に計上した契約者配当等の額の全額を取り崩して費用にします。
要するに支払保険料はその都度給与としていたけれども、契約者配当等の額は収入と資産計上していたので、この資産計上の分だけその年度に全て費用にするというものです。
年金受取人が法人である保険契約に基づいて契約年金び増加年金の支払を受ける場合・・・
年金の支払通知を受けた年度に、次により計算した金額を年金積立保険料の額から取崩して費用処理します。
〔算式〕
年金積立保険料の額×(支払を受ける契約年金の額+支払を受ける増加年金の額)/年金支払総額
詳しくは国税庁のホームページ
『法人が契約する個人年金保険に係る法人税の取扱いについて』
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/hojin/900530/01.htm
をご覧下さい。
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