●所得税の生命保険料控除の話題から法人の生命保険契約の話題となり、今日はその5日目です。
使用人等を被保険者とした法人の税務上の取り扱いは大きく分けて
養老保険・
定期保険・
定期付養老保険の3つに区分されるとし、各々の説明を書いてきました。
今日は定期保険の応用編として『長期平準定期保険』
について書きます。
そもそも、
『定期保険』
とは・・定期、つまり一定期間内に被保険者が死亡した場合のみに保険金が支払われる生命保険をいいます。
◎『長期平準定期保険』に加入した場合には、定期という文字が入っているのにも関わらず、定期保険・定期付養老保険の取り扱いとは異なった取り扱いになります。![]()
そもそも長期平準定期保険の判断ですが、以下に当てはまる場合をいいます。
まず、基本的には〔定期保険で契約者が法人で被保険者が役員又は使用人(これらの者の親族を含む)〕を前提とします。
ここで、被保険者の保険満了時
における被保険者の年齢が関係してきます。
その年齢とは70歳超
の場合です。
ちょっとここで計算式が必要となります。
保険に加入した時における被保険者の年齢に保険期間の2倍に相当する数を加えた数が105超というのが要件です。
つまり
・契約年齢+保険期間>70
・契約年齢+保険期間×2>105
例えば、保険に加入した時が30歳として、
この場合には被保険者の保険満了時における被保険者の年齢が70歳超なので71歳とします。
保険期間は41年ということになります。
すると30+保険期間(71-30)41年×2で112年>105となり該当することになります。![]()
最後に『逓増定期保険』に該当するかどうか
が要件になります。
該当すると長期平準定期保険とはなりません。
◆この長期平準定期保険ですが、保険会社のパンフレットには今後の税制改正によってが変わるかもしれない旨の注意書きが書かれていると思います。![]()
どういうことかといいますと、税制面で今は有利ですが、今後の税制面の保障はできませんよという意味です。
税制面で有利ということは、税負担面で有利ということです。
ある程度の利益が毎期予想できる企業ならば良いのですが、![]()
経営面で不安な企業は税金云々よりその保険料の資金がまかなえないということから入り口でアウトですね。![]()
この長期平準定期保険は役員向けの保険商品で、
大型保障で役員の退職金の財源確保、役員の死亡時には死亡退職金等や会社の事業上の損失の補てんとなります。
これは保険商品なので、生命保険会社により細かい内容は異なりますが、
まず
長期という点では、99歳とか100歳とかの長期満了。
ちょっとこの期間を見ると、ほー
という感じなのですが。
平準という点では、保険料が一定で保険金も一定です。
年齢により保険料が上がったり、保険金が下がったりということがありません。
この特徴として定期保険でありながら、長期の保険期間のために解約返戻金が多いという点が魅力なのです。
例えば、数字で表しますと、被保険者が40歳で保険に加入したとします。
45歳までの保険料払込の累計は2,000で
経理処理は資産計上累計1,000・費用計上累計1,000
この時の解約返戻金1,680
何事もなければ、保険料として掛け捨てたのは2,000-1,680=320
その間、会社に利益が出ていた時には1,000は費用となったし・・・
解約時に会社が損失ならば、
解約返戻金1,680-資産計上1,000の680が利益になるし・・・
という感じでしょうか。
65歳までの保険料払込の累計は10,000で
経理処理は資産計上累計5,000・費用計上累計5,000
この時の解約返戻金9,370
というように定期保険でありながら明らかに積立要素が強く、
しかもいざという場合には死亡保険金や高度障害の保険金が高額という保険商品です。
勿論保険金が高いということからもお分かりになるように、保険料は高いということを頭に入れておかなければなりませんが。![]()
明日は、この長期平準定期保険の経理処理について、今日の復習も兼ねながら書くつもりです。
尚、この2月28日に国税庁が、法人が支払う長期平準定期保険等の保険料の取扱いについて一部通達の改正を出しましたが、
長期平準定期保険に関しての見直しはありませんでしたから従来通りです。
~経営はあらゆる知識から~