今日は成人の日。

読売新聞の『平成を歩く』というコーナーの文章の中に興味深い言葉が沢山ありました。

-「反抗」にあこがれぬ若者 -

- 王子とニート -

- 優しくなった大人、「少女化男子」生む -


40歳だという記者の村田雅幸氏の目から見た若い男性について、以下抜粋します。


『ハンカチ王子やハニカミ王子は、同世代の男子の共感も得ているようなのだ。』


『「王子」と「ニート」。今の若者の大半はそのどちらでもないが、実はこの二つの間に、近ごろの男子像を探るヒントがあった。』


『渋谷センター街の道行く男子・・「あの活躍はすごい」「同世代の誇り」「彼らの活躍が励みになる」大半が称賛の声・・「興味ない」と答えた若者も優等生の王子をうらんだり、ねたんだりしない。・・悪く言う男子は一人もいなかった。』


『そういえば、昨秋、ハンカチ王子こと斎藤祐樹投手が先発した東京六大学の早慶戦で、男子学生に聞いた時もそうだった。「彼の純粋さに惹かれる」「礼儀正しいのがいい」』


『―僕が若いころなら、社会や大人に反抗する歌を歌った尾崎豊なんかに惹かれる人が多かったんだけど、その感じって分かる? 

彼らは皆、クールだった。

「上の世代に反抗する意味ってあるんですか」

「社会に抵抗するのは時間の無駄。ただ、自分の力を出せばいいだけ」。

いや、冷めていると言うべきか。』


精神科医の香山リカさん(47)・・「今の男子学生に、尾崎豊が歌う映像を見せると、こんなに熱く歌って気持ち悪いとか言うんです」


『香山さんはその一因がエディプスコンプレックスの弱まりにあるのではないか・・・

香山さんいわく、「恐らく、父親や教師が優しくなり、彼らには脅威ではなくなったから」。

それ故、今の若者は、大人を無条件に信頼しがちだ。

「大人は自分のために何か協力してくれる存在。ならば、それを利用しない手はない。尾崎みたいに生きるのは損だと考えるんです」』


『大人が優しい社会。

そうなった理由を、文化人類学者の沼崎一郎・東北大教授(49)は、「家族を作ることが趣味になったから」と分析する。

概して社会は豊かになり、人々の心には余裕が生まれた。

結婚しないと世間体が悪い、なんてこともなく、コンビニと電化製品があれば、男一人でも生きていける。

「じゃあ、どうして結婚して子供を作るのか。それは、家族を楽しみたいからなんです」


家族を楽しむために父親は子供に気を配り、「誰に飯を食わせてもらっているんだ」などとは言わない。

だから子供は、素直で気配りができ、他人との関係性を重視する人間に育つ。

従来、関係性を重視するのは女性の特徴とされ、沼崎さんはこんな傾向を「男の子たちの少女化現象」と呼ぶ。


「少女化は、いいことだと思うんです。相手の気持ちに敏感で優しくなる。」

でも、その分、傷つきやすい。

ニートは経済の問題でもあるが、こうも考えられそうだ。

企業とは、現在に残された最も男性的な組織。

ならば、少女化した男子が入社後すぐに挫折し、辞めていくのも当然だと。


沼崎さんは言う。「社会を良くしようと人々が努力した結果、こういう男子が育った。だから、変わるべきは男子ではなく、企業なんです」』


『確かにそうなのだ。

しかし、それで、大丈夫?とも思う。

日本はいつまで豊かなのか。すでにほころびは見える。


誰もが「王子」になる必要もなく、なれる訳でもない。

が、人生の困難を乗り越える力は必要だ。

我々オヤジが何と言おうと、これからの日本を作るのは、若者なのだから。』


以上抜粋しました。