2022年11月1日




ミーティング時間

残り10分。



進行役のAマネージャーと1人のリーダーが

アイコンタクトした後、

リーダーが提案内容を話し始める。



なるほど。

事前にやろうとしていることは

もう決まっていたんだな、と察する。



『カウンターリーダーを選出して次回のミーティングに参加させるというのはどうでしょう?』



モヤモヤを残した私とは裏腹に、

ミーティングは順調に速度を上げていく。



『ーーによってカウンターリーダーにミーティング後共有してもらうこともできますし』



確かに現場に居合わせた事実を得ることは

可能だ。



が、この場のメンバーがあまりにも

カウンターの真意を軽視しているように感じ、



真意はよく分かってはいないが、

どうせ愚痴。

こちらが正しい。

後は上手く伝わるかだと

言っているように聞こえていた。



要するに、

カウンターを下にみているんだなと。




そんな場に参加したカウンターリーダーは、


何を感じ、

何を共有するんだろう。



そんなことを考えていると、



気付けば全体は、

賛成か反対かの決を取っていた。



10対2



私ともう1人のマネージャー以外は

賛成だった。



ミーティングの時間は2分過ぎていた。



チャレンジすることには

大いに賛成だとも思っている。



私はこれ以上の深掘りはせず、

『一度やってみますか!』

と、今思えば投げやりで無責任な

言葉を吐いて、



ミーティングを終えた。



カウンターリーダーはまずは立候補制に、

としていたが、

名乗り出る勇者は現れなかった。



よってリーダー間で話し合い、

選出することになった。




2022年11月8日




私の元にAマネージャーから依頼が来た



『カウンターリーダーが2人決まりました!』


『それで相談なんですが、オブザーバーをやってもらえませんか?』



私は、

『反対してたけど、私でいいの?』


と返すと、



日頃のコミュニケーション能力を見て、

適任だとリーダー間の話し合いで

決めてくれたようだった。



私にとっても大きな課題と捉えていたし、

参画できるならと快諾した。




この時期から私は

違和感をより感じるようになっていた。



出張販売で外に出ることもあるのだが、

イベントは担当部門が

企画・設営を主にしている為、

あまり口出し出来る環境でなかった。



ティッシュにくじを入れて、

そのくじを全部当たりにしている企画等、



現場のスタッフや、

お客様に印象の悪い内容の際、

担当に改善の余地や代案を伝えたが、

一向に変わる素振りは無かった。



きっとまだ、

私に実績が備わってないから。



きっとまだ、

来たばっかりの余所者扱いだろうから。

と言い聞かせ、



尊重という名の我慢を選択し、

焦る気持ちを押し殺した。



なんせ異動には慣れている。



来たての頃の

相手の反応や感情は熟知している。



今じゃない。

この後の未来に備えろ。



振り返れば、

毎日のように言い聞かせていました。




2022年11月14日



今日はカウンターリーダー2人と

初のミーティング。



自宅で出勤の準備の途中、

胃がムカムカするような感覚があったが、

妻がくれた胃薬のおかげで、

ミーティングの頃には

もう引いていた。





次回

【第4話】得体の知れない崩壊


に続きます。