☆ラジオNIKKEI賞
【第73回・GⅢ】
福島競馬場・芝1800m(Aコース)
3歳オープン/ハンデ
◎①シリウスコルト
○⑫ショーマンフリート
▲⑧サトノシュトラーセ
△⑦アレグロブリランテ
△④ヤマニンアドホック
自信度:B-
予想は馬体重の大幅な増減の有無による影響、パドックでの状態などを十分考慮の上、馬券は自己責任でお買い求めください。

日付は6月30日。早いもので今年もいよいよ今日を持って折り返しとなる。
待ちに待った夏をお迎えするのだ。素晴らしく「熱い」夏にしたいもので、とてもワクワクしている筆者はやはり変わり者なのだろうか。笑

競馬においても先週の宝塚記念が終わり、今週からは函館、福島、小倉の夏競馬モードに突入。
宝塚記念は道悪適性が大きく問われる結果となり、ブローザホーン・菅原明良騎手が人馬ともにG1初勝利を果たした。

筆者としては「京都競馬場開催であること、道悪競馬であることが大きく問われる」とまで明確に方針を立てておきながら、中途半端になってしまった。「それでもドウデュースやジャスティンパレスは強いかもしれない」と揺らいでしまったところが敗因だろう。
競馬に「たられば」はないが、一昨年、道悪競馬だったエリザベス女王杯で三冠馬デアリングタクト、秋華賞本命優勝馬スタニングローズ、のちのマイルチャンピオンシップ馬ナミュールを差し置いて12番人気のライラックを本命にして2着激走を的中した時のように徹底して道悪競馬シフトにすれば、宝塚記念は少なくとも当てられただろう。大きく後悔が残ってしまった。

今週からは本格的に夏競馬がスタートする。

本音を言えばルメール騎手のように筆者も1ヶ月程度、競馬予想(記事)からリフレッシュ休暇でもいただきたいが、この夏は本業(AKB48ヲタク活動)ではシングル発売も控えており、遠征に海水浴にプールに野球観戦にと「実りのある夏」にするための予定がテンコ盛り。競馬を休んでいる場合ではないのである。
通常通りしっかり予想するので、ご期待ください。笑

■テーマ

三歳世代戦「唯一」の「ハンデ戦」のレース!
格・実績よりとにかく小回りコースの極致「福島競馬場適性」を見極めること!

■狙い方のポイント

そういえば福島競馬場の狙い方を解説したことはあまりないかもしれない。

昨年を思い出してほしい。「戸崎の大ポカ」の代表作にも数えられる(笑)、戸崎騎手騎乗、単勝1倍台の断然1番人気レーベンスティールが位置取りで遅れを取り、猛然と追い上げたものの3着止まりで連にも絡めなかったレース。
筆者もテレビの前で思わず悪態を付いたとか付いていないとか。。

そのレーベンスティールは賞金加算に失敗して追い込まれた秋にはモレイラ騎手を用意し、セントライト記念で皐月賞馬ソールオリエンスを撃破して優勝。その後の海外遠征で調子を落としたものの、先日のエプソムカップを圧勝している。
ちなみに、降ろされた戸崎騎手の手には未だ一度も戻っていない。

しかし、実は必ずしも戸崎騎手の責任とは言いきれない部分がある。
過去には宝塚記念2着馬で中山記念を連覇し香港でも活躍したヒシイグアスもデムーロ騎手騎乗で1番人気を裏切って大惨敗しているように、適性そのものが合わなければ実力を持つ馬でも走れないほど、福島競馬場というコースは特異なのである。

よく大雑把に「小回りコース」という表現をするが、それでは聞いてみよう。

コーナーのキツさ(緩さ)がハッキリどの程度のものか、きちんと理解して説明できるだろうか。函館と福島と小倉と新潟のうち、一番コーナーがキツい「小回りコース」はどれだろうか。

実は【単純に】コーナーのキツさだけを見れば、意外なことに新潟競馬場が一番キツい形状になっている。
ただしもちろん、新潟競馬場で一番問われるのは小回り適性ではない。速い脚を長く使ってとにかく速く走れるかどうか。
高低、アップダウン、直線の長さなどコースの形状によって問われる能力は異なるため、きちんと理解しておく必要があるだろう。

福島競馬場は小倉競馬場と並ぶ「超小回りコース」。
そして、コース平面図(参考図)を見れば分かる通り、3コーナーは少し潰れた形(いわゆる「スパイラルカーブ」)になっており、向こう正面から加速したスピードがそのまま維持された形でコーナーに突入する。これが福島競馬場の一番の特徴である。

(参考図)引用:JRAホームページ



加速したまま急カーブになるということは、そこで馬群がギュッと凝縮した形になり、つまり後方から「小回り適性=減速耐性」がある馬が4コーナーの出口では先行集団に取り付いて差しきってしまうことが頻発する。とんでもない大穴馬が飛んできて荒れることがあるのはこういうロジックなのである。
「小回りコースだから前残り」という固定観念は極めて危ないと思っていい。

説明が長くなったが、ただでさえこのレースはJRAの番組で唯一設定されている三歳世代限定の「ハンデ戦」であり、実力馬がそのまま勝てる仕組みにはなっておらず、それが福島競馬場というかなりの特徴的なコースで行われる。
福島競馬場に大きな適性を持つ、つまりスパイラルカーブで減速耐性を持って相対的に伸びてこられる馬を狙いたい。

先週の宝塚記念で実感したことだろう。
競馬には「適性」が大きく問われることがあるのだ。

■予想詳細

本命はシリウスコルト!

今回は札幌2歳S勝ち馬や青葉賞4着馬もいるが実力は断然で、斤量の56kgは「きちんと実力を評価されたもの」でありながら「57kgや58kgほど酷量にならなかった」ドンピシャのハンデと見ている。

今回の舞台・福島競馬場でデビューすると10番人気ながら一気の伸び脚で楽勝。秋には中山競馬場で行われた芙蓉S(OP)を番手追走から一気に先団に取り付いて抜け出し、これも2馬身差を付けて快勝。
この時点で既に今回のキーポイントである「小回り適性」は十分に示していた。

そして臨んだG1・ホープフルSでは出遅れて中団からになったが、直線では精一杯伸びてレガレイラの6着とまずまずのパフォーマンスを見せると、弥生賞では逃げの手に出て、勝ったコスモキュランダ(筆者の日本ダービー本命馬)、シンエンペラー(ホープフルS2着、日本ダービー3着)に続く3着に好走。
それも早めにまくってきたコスモキュランダに3コーナーの時点でピッタリ付けられる苦しい展開ながら、直線半ばまでは並走して粘り倒す強い競馬であった。

前走の皐月賞はさすがに敷居が高く、それもハイペースを2番手から追走していたので完全に足が上がってしまったもの。ノーカウントだろう。

今回は先行馬が揃っているが、筆者の理想は芙蓉Sのような競馬。
舞台設定的にスローペースにはなりにくく、つまり団子状態で進んでいくことはまずないと思われる。行きたい馬は行かせてしまって、番手からスパイラルカーブに差し掛かるあたりで一気に取り付いて、直線で抜け出してほしい。

鞍上は2戦目から乗り続けている主戦の三浦騎手。
多少揉まれたくない特徴や脚の使い方など分かっているところは安心できる。

所属の宗像調教師はバランスオブゲームやフェイムゲーム、ウインキートスにラーグルフなどの中山マイスターを育て上げた関東の名門で、福島競馬場で重賞を勝たせるなどお手の物だろう。笑

福島競馬場の天気は持ちそうだが、実はマクフィ産駒は雨は大得意。筆者は雨の降り始めは早まるに越したことはないと思っている。

一筋縄では行かないイメージの重賞だが、的中して良いイメージを付けたいところである。


対抗にショーマンフリート。

前走、東京競馬場とはいえ同距離で1分45秒5の好時計で快勝しており、元は新馬戦を中山競馬場で楽勝してシンザン記念では2番人気を背負った馬。

手塚調教師のコメントからも調子上向きは間違いなく、時計が速い決着で外差し有利の展開になれば、菅原君の2週連続の重賞制覇もあるか。

▲サトノシュトラーセは前走の青葉賞4着も素晴らしいが、京都2歳Sの3着馬であり、半馬身差の1着馬はシンエンペラー。単純にこれを物差しにすれば、本命のシリウスコルトとも互角以上かもしれない。

ただし、小倉のあすなろ賞で走れているとはいえ、本質的には毎日杯から青葉賞を選択したようにおそらく広いコース向きだと思われる。

これも差し届けばという感じで、馬もだが鞍上に機動力がないのが推しきれなかったところ。

△アレグロブリランテはメンバー中唯一、新馬戦ではあるものの今回と同条件での勝ち鞍がある。

若竹賞(2着)→スプリングS(2着)→皐月賞と徹底して小回りコースを使ってきていることからも、陣営が適性を見抜いて使ってきていることはおそらく間違いない。
ただし、若竹賞を取りこぼし、スプリングSも低いレベルで2着とはいえコンマ6秒離されているので、実力的には少し足りないか。

ヤマニンアドホックは山藤賞でショーマンフリートに完勝しており、時計がかかってもう一度実力を発揮できるようなら。