☆ニュージーランドトロフィー
【第42回・GⅡ】
中山競馬場・芝1600m(外回りBコース)
3歳オープン/馬齢/NHKマイルカップTR
◉⑪キャプテンシー
○⑤ルージュスエルテ
▲⑦エコロブルーム
△③ボンドガール
自信度:S
予想は馬体重の大幅な増減の有無による影響、パドックでの状態などを十分考慮の上、馬券は自己責任でお買い求めください。

早いもので4月に突入。昨日今日あたりはまだ寒の戻りがあるものの、暖かい日も増えてようやく春らしくなってきた。今年は少し遅れていた桜も一気に花を開きはじめ、明日は久しぶりに桜満開の桜花賞が見られるかもしれない。

ということで、桜花賞週の土曜日は数年ぶりにニュージーランドトロフィーを取り上げたい。

なんといってもこのレースの記事を書くのは2020年に自信度Cで書いて以来。
ニュージーランドトロフィーといえば、昨年のこのレースを終えるまでは近年のレーティングが低く出すぎていてG3へ格下げの危機にあったことは有名で、NHKマイルカップトライアルでありながら本番へはまず繋がらないレースでもあり、毎年この日は阪神牝馬Sがあるためそちらで記事を書いていた。
ところが、昨年は7番人気3着のシャンパンカラーが本番のNHKマイルカップを優勝し、5番人気2着のウンブライルもそれに次ぐ2着を確保。ニュージーランドᎢ組のワンツーが決まるという近年まれに見る驚きの結果になり、レーティングも持ち直して格下げの危機はひとまず脱した。

そして今年は今後のマイル戦線を引っ張っていく馬になってくれると思っている馬が出てきたところに、明日の桜花賞に出てこれていれば有力と見られていたボンドガールが賞金が足りず抽選漏れで回ってきており面白いレースになった(同馬が人気を吸ってくれそうでシメシメと思っている)。
数年ぶりにニュージーランドトロフィーで勝負したい。

■テーマ

番組上「有力馬が出てくるわけがない」ためレーティングは低くなるが、好天の良馬場なら必ず1分33秒台で決着するように「レベルの低いレース」ではなくスピードが求められる。
ごく稀にいる「NHKマイルカップ一本狙い」のスピード馬を狙う!

■狙い方のポイント

このレースはNHKマイルカップのトライアルレースとして設定されており、なんと3着までに入れば本番への出走権が手に入る。

そんなレースでありながら、前述したように昨年のようなことは極めて稀なことで、本番にはまず直結しないトライアルであり、レーティングが足りずに格下げの危機にあったほど。それはそのはず、まさに明日、牝馬のクラシック一冠目の桜花賞がマイルで行われ、来週行われる牡馬の皐月賞でもこの段階で賞金を積めているような有力馬であれば、多少適性がマイルに寄っていても出てくる。
例えば最近ならソングラインやシュネルマイスターのように、のちに最強マイラーとして名を轟かせることになる名馬でも、クラシックには出ていることが多い。
つまり、ニュージーランドトロフィーに出てくる三歳馬は「クラシックに乗れなかった馬」がほとんどでり、だから歴代の勝ち馬を見ても多くの賞金を稼いだような馬はいない。

しかし、三年前の勝ち馬でのちにドバイのゴドルフィンマイルやサウジアラビアの1351ターフスプリントを制覇し、フランスのジャック・ル・マロワ賞にも出走した快速馬バスラットレオンのように、マイル一本で使ってきて皐月賞には目もくれずニュージーランドᎢからNHKマイルカップ狙いというスピード馬もいることはいる。牝馬の場合、マイルの桜花賞に出られないようではその先も推して測るべしだが、牡馬ならそれもアリで、そういう馬が狙いになる。

そうであるからして、レースの特性としてスピード比べになりやすく、つまり逃げきりが頻発する。「ブッ飛ばしてスピードに乗って速い時計で走りきれる馬」が勝つレースだ。

■予想詳細

本命は◉キャプテンシー!

ジュニアカップの勝ち馬で、逃げたかったというよりスピードが違いすぎて逃げた結果、影を踏ませなかったという勝ちっぷり。最後に二段ロケットも使っている。
明日の桜花賞で有力と見られていたボンドガールが抽選漏れして回ってきて1番人気になっているが、示してきた単純なスピードの違いで言えば断然、こちらが上だろう。

桜花賞にはフェアリーS組も出ていて、そこには優勝馬イフェイオン、同レース6着からアネモネSを勝ったキャットファイト、そのキャットファイトも出ていて桜花賞で上位人気になる(予定だった)馬が多く出走した「伝説の新馬戦:ボンドガール→チェルヴィニア→コラソンビート」の4着馬マスクオールウィンなども名を連ねていてレベルもそれなりに高かったはずだが、前日に行われたジュニアカップでイフェイオンが記録したフェアリーSの勝ち時計より1秒5(!)速い時計で走りきったのがキャプテンシーである。

ラップタイムを見ると2F目に11秒0を記録して以降は全て11秒台。57秒9で逃げて11秒6→11秒2→11秒8でまとめられては差すのは至難の業で、さすがに急坂のある最後は失速しているが、それでも11秒8。4コーナーの出口でもう一度加速しているのだから、ただでさえ特殊なこのコースで同じパフォーマンスが出せれば、ボンドガールとて叶わない可能性の方が大きい。

お父さんは3連勝で重賞(ダービー卿CT)制覇から安田記念→マイルCS→香港マイル→チャンピオンズマイル(香港)と一気に7連勝を決めてG1をコンプリートした王者モーリスで、お母さんはヴィクトリアマイル優勝馬のアドマイヤリード。最強マイラー同士の血を受け継ぐ新世代のマイル王者になる器だと思っている。


対抗にルージュスエルテ。

逃げて連勝を決めて勝ち上がって挑戦したクイーンカップではまさかの出遅れで3着。これが痛恨で桜花賞には出走できなかった。「マイル桜花賞に出られないようでは推して測るべし」と前述したように牝馬は買いたくないのだが、連勝はともに5馬身差のブッちぎり。スピードは十分にありそう。

▲エコロブルームは使った3戦全てがマイル。前走のシンザン記念では好内容の2着に入っており、これを評価した。

△ボンドガールがこのレースのキーポイント。
まぁ、桜花賞で上位人気になるはずだった(それもよく分からないが)と言われたらニュージーランドトロフィーで1番人気になるのも仕方がないのかもしれないが、たかだか新馬戦を勝っただけでサウジアラビアRCを負けているにも関わらず、1勝馬の分際でステップレースを使わず(使えず)に本番に出ようという方がナメているというもので、筆者はあのオーナーが嫌いということもあり「ざまぁ見ろ」と思っている。笑
中団に付けたいそうなので、広い東京競馬場しか走ったことのない馬が戸惑って加速できないようなら、人気を背負って沈んでもらいたい。