☆東海S
【第41回・G2】
京都競馬場・ダート1800m
4歳以上オープン/別定
◎⑭ウィリアムバローズ
○⑩オメガギネス
▲⑥ペプチドナイル
△③ヴィクティファルス
△⑬ブライアンセンス
△⑪タイセイドレフォン
△⑧ゲンパチルシファー
△①ミッキーヌチバナ
自信度:A
予想は馬体重の大幅な増減の有無による影響、パドックでの状態などを十分考慮の上、馬券は自己責任でお買い求めください。

昨日土曜日は「大寒」。いよいよ寒さも本格的になってきた中、今週は全国的に雨模様。小倉も京都も中山も雨となり、久しぶりに3会場で天気と馬場を気にすることになった。
そうであれば、やりたいのはもちろん芝よりダート。
筆者は普段から「一番得意なのは締まったダート」と公言している。

例えば昨日の京都では内がかなり荒れていて外がかなり有利な馬場であったが、その中で本命馬が直線で荒れた内側を走ることになり全く伸びなかったことがあった。このように芝ではただでさえ気にすることが多いが、挙げ句に道悪競馬では予想が大変な上、予期せぬ結果にもなる。
これが雨が降って締まったダートであれば、馬も走りやすく時計が速くなり、パサパサの砂が巻き上がって先行有利になることもなく、極めて実力通りに決まることが多くなる。足りない馬は足りない。論理的根拠を基に予想する筆者には、これがいいのである。

そして、ダート重賞は毎回同じことを書いているが、狙い方はいつも同じである。
今週は中山競馬場でAJCCも行われるが、朝の時点で不良馬場な上に1番人気・2番人気がなんと過去64回でただの一度も勝ったことがない八歳馬。東海S一本勝負で行くのがいいだろう。

■テーマ

今回は京都競馬場開催であるということ。
そしていつもの「ダート重賞は格・実績」!
﹢四歳馬をどう評価するか

■狙い方のポイント

今回は4年ぶりに京都1800mで行われる東海S。

中京競馬場開催よりは本番のフェブラリーSへの繋がりはどうかという気もするが、今年は春の平安S、秋のみやこSと合わせて三回、この条件で重賞が行われる。JRAに二つあるダートG1はともに左回りであることもあり、右回り1800mのスペシャリストにとっては意気軒昂に出てきている。これは狙い目になる。

そしていつものアレである。「ダート重賞は格」。

ただし、今年は直近にダート重賞を勝っている馬はなんと一頭もおらず、いつも有力な狙いになるチャンピオンズカップ組もいない。
それでもじゃあいきなり条件馬やオープン戦線入門生くらいの馬が勝ってしまうかといえばそんなことはない。
ダート重賞へ出走して強い馬と対戦した経験、好走した実績が大きく物を言うと見てよく、そういう馬がいよいよ一つタイトルを手に入れるのだろう。

加えて今回は有力な四歳馬が出てきている。
そこをどう評価するかもキーになるだろう。
結論は同じである。四歳馬も実績で仕分ける。

■予想詳細

本命はウィリアムバローズ!

今が旬の明け六歳馬でダート全12戦【6.4.1.1】。6勝馬で、これまで全10連対はメンバー最多。大負けしたのはたったの一回だけで、これまで着実に経験を重ねてステップアップしてきた。重賞こそ未勝利ながら既にマーチSでハナ差2着、みやこSでも3着がある。

前々走に出たオープンのラジオ日本賞では、重賞は未勝利でもオープン圧勝と2着2回﹢マーチSでの2着が既にあっただけに59kgを背負わされたが、戦ってきた相手が違うとばかりに楽に逃げ切ってしまった。

マーチSでは泥んこの不良馬場を2番手でスイスイ進み、一旦は完全に抜け出していた。ハヤフサナンデクンに狙い撃ちされたとはいえほとんど勝っていた競馬だった。完全な道悪競馬で1分51秒4、その3走前にも不良馬場で1分50秒2の2着があるように、速い馬場を前から抜け出すのは大得意。

展開的にいつも格好の目標になるためまた何かに差される可能性はあるが、3着以内に入る可能性は極めて高いと思っている。

東海SはフェブラリーSの前哨戦ではあるが、ウィリアムバローズはここまでのダート12戦全てが右回りで、左回りの経験もなければ(芝では一度だけ、デビュー戦となった中京芝2000mを惨敗したことはある)1600mを走った経験は芝も含めて全くない。
これからサウジアラビアに遠征する馬もいて賞金的にはフェブラリーSの枠には入るだろうが、「ここを勝ってフェブラリーSが大目標」という馬ではなく、マーチS or 平安Sから一番良くて帝王賞狙いになるだろう。

単勝を買える騎手である坂井瑠星騎手がみやこSに続いてエスコート。得意舞台で重賞タイトルをもたらしてくれることを期待している。


対抗に四歳馬オメガギネス。

昨年夏のレパードSはライオットガールの2着に敗れているが、古馬と初対戦となった前走のリステッド競走、グリーンチャンネルカップを3馬身半差で圧勝。
既にリステッド競走を二つ勝っているベルダーイメルが子ども扱いされてメンツを潰されるという驚愕のレースで、さすがに評価せざるを得ない。

それでも一応、初重賞でさらに相手が強化され、初めての関西圏でのレース(初輸送)、およそダート重賞を勝ちそうな血統(ロゴタイプxハービンジャー)ではないこと、鞍上が京都競馬場のメインレース(しかもダート)で来るイメージが全くなく、素質馬の将来をことごとく潰してきた戸崎圭太騎手であることなど、不安要素を挙げれば少なくなく、本命には評価できなかった。
特に最後の要素に関しては、本命評価している方には今一度「負けたときに後悔しないか」をアセスメントすることをオススメしたい。成長途上の馬に彼が乗ってきちんと走れた馬など、思いつかない。

▲ペプチドナイルはムラなタイプで本命に評価するのは気が引けるが、陣営が「トモの使い方が変わってきた」とコメントしている通り、夏には北海道シリーズを連勝し、みやこS(4着)ではウィリアムバローズとはタイム差なし。前走のベテルギウスSは59kgを背負っていながらゴール前では力強く突き抜けて勝利と、実力を発揮した時は強い。

△ヴィクティファルスは三歳馬時代には共同通信杯でエフフォーリアの2着からスプリングSを優勝し、皐月賞では4番人気に推されていた。
その後は約ニ年間半もの間低迷していたが、試しにダートを使った前走の太秦Sで突然の復活勝利。いきなり重賞ではさすがに荷が重いが、ここでも好走できるようならタイムフライヤーくらいにはなれるかもしれない。

四歳馬△ブライアンセンスは条件戦を連勝してきているが、全てモレイラ騎手の功績とは言わないまでも出来すぎの感があり、いきなりこの相手では厳しいだろう。

前走のみやこSでは崩れたが平城京S勝ち・平安S4着など条件得意の△タイセイドレフォン、人気は全くないが末脚は堅実な△ゲンパチルシファー、△ベテルギウスSでペプチドナイルと僅差の△ミッキーヌチバナを三連複の相手に抑える。