☆中山金杯(能登半島震災チャリティ記事)
【第73回・G3】
中山競馬場・芝2000m(内回りCコース)
4歳以上オープン/ハンデ
◎⑩マテンロウレオ
○②アラタ
▲④エピファニー
△⑧ボーンディスウェイ
△⑮マイネルクリソーラ
自信度:B+
予想は馬体重の大幅な増減の有無による影響、パドックでの状態などを十分考慮の上、馬券は自己責任でお買い求めください。

2024年1月6日。謹賀新年。
形だけは新しい年を迎えたものの、おめでたい気分になどなれない始まりとなった2024年。この度の能登半島震災で被害に遭われた皆様に心より御見舞い申し上げます。

筆者自身もクリスマス直後のコロナ感染のせいでとんでもない年末年始となった。体調不良で年末の記憶は曖昧で、気がついたら年が明けて、明けたら明けたでとんでもない悲しい出来事が起こってしまった。お正月気分など味わえもしなかった。そういえば、まだ初詣もしていない。

それでも、「金杯」から競馬は始まる。
我々にできることは、本当はとてもありがたいことである「いつもの日常」をきちんと過ごすことだ。
それは、いつものように競馬で勝って、家族や友人や大切な人、アイドルと過ごすために勝ったお金を使うこと。落ち着いたら北陸に旅行に行って、たくさんお金を使おうではないか。

競馬が半ば義務のようになってしまった筆者にとって、たった一週間でも競馬の祭典・有馬記念のあとにブレイクがあり、いわば「短期放牧」を挟んだような形で良いリフレッシュをして取り組める金杯デーは昔から大得意。

「一年の計は金杯にあり」と言われる。
今年は「金杯で乾杯」という気分にはなれなくとも、せめて競馬ぐらいは明るいスタートを切りたいものである。

本記事は「能登半島震災チャリティ記事」として、きちんと勝てたらその分は寄付をさせていただきます。

■テーマ

「1回中山1日目」とはいえ、中山競馬場開催は「継続開催」である。⇒馬場傾向はもちろん引き継がれる!

「ハンデ戦は背負った方を買え」は鉄則!
重い斤量をもろともしない馬格のある馬を狙え!

■狙い方のポイント

冒頭で「筆者は金杯デーは大得意だ」と書いたが、実は正確に言えば「中山金杯が大得意だ」なのである。
そしてそんなことは、長く読んでいただいている方は言わずもがなご存知のことでしょう。

何故か。「一週間空いたことが良いリフレッシュになっているのだろう」とも書いたが、それよりも、年末の阪神開催から京都開催に替わってスタートする開幕週の京都金杯より、中山開催は「1回中山1日目」とは言っても事実上は有馬記念、ホープフルSからの継続開催であるということが大きいかもしれない。強いていえばCコースに替わっただけ。例えばその間に大雪が降り積もったり記録的大雨が降ったりでもしない限り、当然、馬場傾向は引き継がれる。
今年の冬の中山競馬場はパワーに加え、例年よりもスピードも要する馬場だった。

さらに言えば、(ホープフルSの日は不買運動としてやらなくていいと言ってはいるが)舞台設定は年末のホープフルSと全く同じ「中山2000m」である。
狙い方はついぞ数日前に研究して、レース後にはきちんと復習したばかりのはずである。同じように考えればよい。

そして、中山金杯はハンデ戦。「ハンデ戦は背負った方を買え」といういつもの鉄則を忘れてはいけない。

斤量を背負わされているということは、大本営の胴元であるJRAのハンデキャッパーから実力を評価されているということ。
下手に実績があると重くなるのは仕方がないのだが、まだ大した実績がないのに背負わされて陣営が泣いているくらいでちょうどいい。それは即ち「実績はなくても実力はあるはずだ」と評価されたということ。
ここで注意したいことは、昨年から基準の斤量が1kg増えているため、以前より重くなっているように感じるということ。元に戻して考えてみれば、実は大したことないことに気がつくはずだ。
ただし、背負わされた分をもろともしないぐらいの馬格は必要だと補足しておく。

■予想詳細

本命はマテンロウレオ!

2年前の2月のきさらぎ賞を勝って以来、重賞では好走していても勝ちきれていないマテンロウレオがトップハンデの58.5kg。一番人気の同世代エピファニーよりなんと1.5kgも背負わされて、分かりやすく評価されている。
そして、そうは言っても昨年でいう57.5kg。そこまで酷量ではない。

よく考えてほしい。ハンデを付けているのは、お金を賭けさせている胴元のJRA側である。「こっちの方が強いですよ」と教えているのと同じこと。
そしてそれは「ハンデを付けているなら全馬が公平になったのではないか」というと、説明すると長くなるので割愛するが、それはそうではない。

マテンロウレオは昨年の中山金杯も出走しており、難しい最内枠からジワリと伸びてコンマ1秒差の5着。
続く京都記念では先日の有馬記念で武豊騎手が「ユタカマジック」を炸裂させて感動のダービー馬復活勝利を遂げたドウデュースが勝っていたが、続く2着を確保した。
G1に挑戦した大阪杯ではスピード勝負になったが、一転して前から粘り込んでコンマ4秒差の4着。時計は1分57秒8と速い決着にも対応して好走した。

その後の凡走は天皇賞・春と超パワー勝負になった札幌記念、スタミナ勝負になったオールカマーなので度外視でき、適正条件に戻った前走のチャレンジカップはコンマ3秒差の5着と形を作った。この時一つ前にいたのが今回の1番人気エピファニーである。

そして、典型的な「冬馬」であるということ。
きさらぎ賞とアンドロメダSの勝利を含む3勝、そして中日新聞杯と京都記念の2回の2着。この全てが実は10/30〜2/12の範囲に納まっているのである。
今年は大得意の季節に有馬記念にも出られるくらい乗り込んできており、ここは勝負どころだろう。

血統的にも馬場傾向にドンピシャ。
昨年の冬の中山開催ではハーツクライ産駒が猛威を振るいすぎて話題になっていたほどの「ハーツクライ馬場」であった。結局、有馬記念を勝ったドウデュースもハーツクライ産駒。ホープフルSを勝ったレガレイラもハーツクライの孫に当たるスワーヴリチャード産駒だった。
マテンロウレオはハーツクライxRoberto系のブライアンズタイムxDanzig。ここを勝つのにこれより完璧な血統背景があるかという組成である。

正月競馬で無双していたこともあるベテランの横山典弘騎手(クラフトワークが懐かしい)が鞍上。ユタカで締めたなら、開けるのはノリだろう。


対抗はアラタ。

昨年、マテンロウレオのちょっとだけ前でゴールした4着馬。こちらもプログノーシスと僅差に走った金鯱賞などが評価されたのか58kg。
個人的にはマテンロウレオとは逆で夏馬のような印象があるが、陣営は「デキだけはどの馬にも負けない」とまで言い切っている。よほど自信があるのだろう。
お父さんはキングカメハメハだが、母の父がハーツクライ。鞍上は横山和生騎手。父と勝ち負けに持ち込めるかどうか。


▲エピファニーはチャレンジカップでマテンロウレオに先着しているのでこれ以上評価は下げられなかったが、一番人気でもおそらく勝ちきれはしないと思っている。

重賞ではエピファネイア産駒は信用できない。
直近2年間で重賞には述べ154頭も出走して、なんとたったの4勝(12番人気イズジョーノキセキ、ジャスティンカフェ、8番人気セルバーグ、モリアーナ)。昨年の三歳世代=明け四歳世代の重賞勝ち馬はモリアーナだけてある。そして上記4頭いずれもドン尻からの追い込みや逃げ残りなど、「強い内容」とは言えないもの。
それもエフフォーリア、デアリングタクト、サークルオブライフ、ヴェローナシチー、スカイグルーヴなんかが出走していてこれでは、単純な「不調」というには酷すぎる。


△ボーンディスウェイは人気にならないようならまだ妙味があったが、やはり菊花賞馬アスクビクターモアと日本ダービー馬ドウデュースに続いた弥生賞が評価されたのだろう。人気になってしまっている。
暮れにようやくオープン入りしたばかりで、まだまだチャレンジャーの立場。ハーツクライ産駒でもあり一瞬狙ってみることも考えたが、さすがに厳しいか。


△マイネルクリソーラは昨年までの厳寒期中山競馬場特有の超パワー馬場の方が向いていたクチ。
Roberto直仔のSilver Hawkの3x3(孫同士)なのだから、それもそうだろう。
筆者は厳寒期の中山開催はこういう馬が活躍するパワー馬場であってほしい派なので本来は狙いたくなるタイプなのだが、今年の馬場はプラスにはならない。
そして、引いた枠順は痛恨の15番枠。これで△が確定した。