「大卒で携帯の販売どう思いますか」という質問があった。
「携帯ショップの会社から内定をもらったが、私的にはとても勿体無いと思います」
とのこと。
この方は、
人材・広告の営業の会社を中心に受けていたが、
面接に落ちまくり(面接で人事の人に「人材・広告業界合わないよね」的なこと言われた)、
6月から携帯販売や不動産仲介などを見始めた。
もう受かったのがここしかないんだからしょうがない
と割り切っていたが、
親から
「高卒でもなれるのに携帯の販売? 大学に行った意味がない」
と言われてしまい、
死にたくなったと言う。
「だからといって、もうこの時期、いい会社はないし、まぁまぁ大きい会社で福利厚生や、給料面は良いのですが、やっぱり勿体無いですよね」
と「勿体無い」を繰り返している。
面接で、
「人材、広告業界合わないよね」的なことを言われたのなら、
その仕事は向いていないのではないか。
それがわかっただけでも、
就活は無駄ではなかった。
そして、
その携帯ショップの会社が
「まぁまぁ大きい会社で福利厚生や、給料面は良い」
のなら、就活は大成功だ。
大卒で携帯販売は「勿体無い」というのは、
ただの見栄にすぎない。
そういう考え方はなくさないと、
これからの人生、
苦労することになる。
考え方が間違っている。
私は
新卒で就職した会社の仕事が合わなくて、
訪問販売の会社に転職した。
飛び込みの営業で行ったある家の人から、
「大卒でこんな仕事してるの?」
的なことを言われたことがある。
その時に感じたのは、
「そういう考え方をする人もいるんだ」
という意外感。
何の屈辱も感じなかった。
ただ、年齢が上がり、
自分より年下の上司から命令されたときは、
さすがにムッとしたこともあるが、
仕事なのだし、向こうは自分より能力があるのだからと
納得できた。
もちろん、
ブラックな会社とかパワハラする上司なら、
転職も考えるのもしかたがない。
しかし、
そうでなければ、
考え方を変えればいいだけのことだ。
私は今、
20歳以上年下の女性の上司の下で仕事している。
自分より能力的にも人間的にも
数段上の人だから、
何の不満もない。
変なプライドは持たない方がいい。
変なプライドというのは「見栄」のこと。
自分の仕事に対するプライドは持たなければならないが、
自分自身に対する見栄は
仕事をする上で邪魔になるだけだ。