成川哲夫さんとの1時間 | つれづれなるままに

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テレビ番組なんかをつくったり、イベントをしたりしてます。日々思った事やロケの思い出。
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今年の元旦、成川哲夫さんが亡くなったそうです。

肺ガンだったとの事。

成川さんは『スペクトルマン』の蒲生譲二役、『快傑ライオン丸』の蒲生城太郎役、『ウルトラマンレオ』の内田三郎ことアトランタ星人役。

成川さんとは2008年の11月にお会いした事があります。『ウルトラ情報局』の収録スタジオでした。
私は『レオ編』という事と、藍とも子さんをゲストとしてブッキングした関係で、スタジオ入りしてました。藍さんは午後からの撮影で成川さんが午前中だったんです。

スタジオ入りすると打ち合わせ室に成川さんは到着していました。

ちょうどスペクトルマンのDVDを手に入れ、毎晩2話ずつ観ていた時期でしたので、『お!蒲生譲二だ!』と心の中で興奮しつつも、『真夏竜さんと真夏座をやってらっしゃいます平山さんです』と紹介された時は『よろしくお願いいたします。』とクールにご挨拶させて頂きました。

『真夏君は元気でやってますか?』

『藍さんって、峰岸さんとは離婚されたんですよね…しかし、峰岸さん(亡くなって)残念でしたね~。』
と、成川さんの方から気を使いお話を振ってくださいました。


そのうち、スタッフ一同がゲスト以外の部分の収録の為に部屋を出て行きました。

部屋には二人だけに…。

去り際、A監督が『こちらをご覧下さい~』とDVDのプレイボタンを押して行きました。


おもむろに流れるスペクトルマン。

『ああ、スペクトルマンだね』と成川さん。

ふと気付くと、かかっていたのは最終回。

『うわっ!』と思わず声をだしてしまうと、

『どうなさいましたか?』と真顔で問われてしまいました。

『実は第一話から順番に見ていてくださいまだ最終回にいくわけには…。』

『そうでしたか(笑)ありがとうございます』

そこから、スペクトルマンの話し、快傑ライオン丸の話し、ウルトラマンレオの話し、空手の話しが続々と続きました。

スペクトルマンの時はカーアクションなんかを自分でやらしてもらって楽しかったとの事でした。地方ロケの話しや関係者の話しも沢山出て参りました。

快傑ライオン丸の蒲生城太郎の時は、実はレギュラーでという話しがあったそうです。

スペクトルマンの視聴率を引き継ぎ、ライオン丸が定着するか心配だったプロデューサーが成川さんにオファーを出していたようです。

しかし、幸いにも視聴率は下がらずで2話だけのゲスト出演になったとの事でした。

スペクトルマンの話しをされている時は本当に嬉しそうでした。

レオのアトランタ星人の時は、ヒーローをやってイメージが定着しすぎてなかなか役がもらえず、芸名を変えてパーマをかけて悪役をやりたいと思った矢先のオファーで嬉しかったと語ってくれました。

そして、瞬く間に約1時間が経過しまして収録へ向かいました。


終了後、帰られる時に『今度、ぜひ道場へ!』と握手をしてくれたのが思い出されます。

今年はヒーロー同窓会のゲストにスペクトルマン・蒲生譲二こと成川哲夫さんをと考えてました。

本当に残念です。

慎んでご冥福をお祈り致します。