ロシアが権利を回復?分捕った? | IAN45=Intelligence Agency on N45

ロシアが権利を回復?分捕った?

巷には、気になる話しが溢れているので、毎日色々伝わっていて、何となく気になる話しの伝えられ方に“物足りなさ”を感じることがある…そういう時はネットでニュース関係や、当事者の発表などを拾う…

シェル …世界最大級の石油会社の一つだが、一寸興味を持たざるを得ない発表 をしている…“サハリン2”という石油・ガス開発プロジェクトに関して、ロシアのガスプロム 社に株式を譲渡し、結果としてガスプロム が筆頭株主になるというのだ…

サハリンの石油・ガス開発は、1990年代初頭、「何とか外国の投資を入れて有望な開発を強力に推進したい」ということで導入された“生産物分与”(PSA)の枠組で、大手石油会社等が出資して起こした開発会社が取組んできた。この枠組は、開発の結果得られる産物で投資した資本を回収し、その後にロシアも大きな利益を手に出来るというものであった…サハリンには有望とされる鉱区が幾つかあり、1から9までの番号が与えられているが、1と2に関してはそれぞれ開発がどんどん進んでいる…

こうしたものの他方、資源大国のロシアでは、石油、ガスの業界が再編され、独自に大きな力を持つものとして存在感を増していた。また、資源供給はロシア外交の大きな武器にもなっていた…

サハリン2は、シェル の他、日本の商社なども出資する“サハリン・エナジー” という法人を興して開発を進めている。この会社が手掛けた計画は、サハリン南部に天然ガスの液化工場を設け、そこから専用船でLNGを各地へ送り込むというものが中心となっている。このLNGの巨大な―日本のLNG需要全部の6分の1から5分の1程度は、ここだけで生産可能であるらしい…―工場は、ロシアでは初めての例となる。日本の商社が出資していることもあり、日本の大口需要家へも積極的に売り込まれ、他の国々への供給分も含め、生産可能な量の殆どについて買い手がついているという…

サハリン2はロシア資本が入らない型で進んで来たが、ロシアのガスプロム が強く参入を求めるようになり、実際にシェル 側と既に3年弱も交渉していた…そのうち…環境問題などで工事に変更が生じるなどし、事業費が計画以上に嵩むことなどが問題になってきて、両社の交渉がなかなかまとまらなかった…そして…ロシアの省庁が「あれは違法だから止めさせる…」という話しが飛び出し、注目されていた…

発表 によると…シェル など、最初からの株主の側はガスプロム を歓迎はしているが…筆頭株主となることで、「ガス供給が外交手段化」という自体も考えられる…最近、欧州では結構以前から止めようとしていた原子力発電に関して、「やっぱり止めるのをよそう…」という動きがあるらしい…これは、近隣国との関係でガス供給を弄るロシアのお蔭で、あてにしているガスの供給不安があったからに他ならない…これに関してだが…日本もこういうような、「ガスの供給不安」という匕首を突きつけられる羽目に陥るかもしれない…

気になる話しだ…

日経新聞
サハリン2、株式過半譲渡で合意・ロシア側に8800億円で

 【モスクワ】ロシア・サハリン沖の資源開発事業「サハリン2」を進める英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、三井物産、三菱商事の3社は21日、ロシアの天然ガス独占企業ガスプロムに対し株式の過半数を譲渡することでロシア側と合意した。譲渡額は3社合計で74億5000万ドル(約8800億円)。2008年にも液化天然ガス(LNG)の日本向け輸出が始まるサハリン2の事業運営はロシア側が主導権を握り、ロシア政府の影響を強く受けることになった。

 シェルのファンデルフェール社長、三井物産の槍田松瑩社長、三菱商事の小島順彦社長が同日、モスクワでガスプロムや産業エネルギー省の首脳らと会談して合意議定書に署名した。合意内容は(1)3社が株式の計50%プラス1株を譲渡する(2)事業コスト増大の一部をロシア政府が承認、ガスプロムも負担する(3)外資優遇策である生産分与協定(PSA)の枠組みは維持する――など。