普通の家に
産まれたかったな
子供のころ
ずっと思っていた
私の家は
普通じゃない
もちろんこれは
私が思ってた「普通」だ
家の事情というのは
それぞれみんなある
と大人になれば
分かってくるが
隣の芝生が
何とかっていうやつで
子供の頃の私は
他の家が羨ましかった
この家が本当に嫌だった
この家とは
母が産まれ育った家
今でも
母と妹と私が住んでいる
大人同士の喧嘩
怒鳴り声が飛び交う
やっと終わったか
と思えば
今度はまた別件で
喧嘩が始まる
何年も何年も続いた
普通の家に
産まれたかった
子供のころ
今より髪が茶色くて
くりんと癖っ毛だった
それを
可愛いねという人
それを
変だねという人
当時の私は
変という言葉に傷ついた
他の家に産まれたら
普通だったのに
などなど‥
この家が嫌だった
理由がたくさんある
いまの私
自分を変えたくて
というか
変わるしかなくて
自分と向き合う
ということをやり始めた
それをやるには
家族と向き合う必要もある
家族とは
両親と妹はもちろん
この家と私と
深く関わった人達も
厳しいひいおじいちゃん
行方不明の伯父さん
自殺した叔父さん
血の繋がりのない叔父さん
絶縁した他の親族
嫌だけど
やらねば
お気に入りの映画
「普通じゃない」
ユアンマクレガー
キャメロンディアス主演
監督はダニーボイル
このキャストと監督なら
と期待されたが
ストーリーが酷いと
多くの人が批判した
この酷く
つまらない映画を
私はめちゃくちゃ
面白いと思ったし
音楽が最高に
カッコよくて好きだった
普通じゃない私が
面白いと思うから
おすすめはしない
ふつうはこうでしょ
わたしのふつうと
だれかのふつうは
ちがうから
やっかいだ