🌙 はじめに

「ミッドナイトスワン」を観終わった夜、しばらく心が静かにならなかった。
映画ってこんなに“問い”を残してくれるんだなって、久しぶりに思った作品。
私は最近、日本の映画やドラマに少し飽きていた。
展開が読めて、セリフがわざとらしくて、心に残らない。
でも、「ミッドナイトスワン」は違った。
“演じている”のではなく、“生きている”人たちの物語だった。
🦢 あらすじ(ネタバレなし)
草彅剛さんが演じるのは、トランスジェンダーの主人公・凪沙(なぎさ)。
夜の新宿でダンサーとして働きながら、ある日突然、親戚の娘・一果(いちか)を預かることになる。
二人は最初、心の距離があるけれど、やがて「母性」と「愛」に近い、でも言葉ではうまく表せない関係を築いていく――。
🎭 とにかく演技がすごい
草彅剛さんの演技、ほんとにすごかった。
あの静かな目、揺れる感情、優しさ、痛み、全部が“作り物”に見えなかった。
特に言葉にしないシーンでの表情が印象的で、心にズシンとくる瞬間が何度もあった。
そして一果役の服部樹咲ちゃん。
彼女のバレエシーンは本当に美しくて、純粋で、儚くて…
「バレエってこんなに人の心を動かすんだ」って初めて思った。
🧠 この映画が問いかけてくるもの
「普通って何?」
「母性って、血のつながりがないと持っちゃいけないの?」
「“正しさ”って、誰が決めるの?」
映画の中には、明確な答えは用意されていない。
けど、それが逆に良かった。
観る人それぞれの「心」と「過去」と「価値観」に響いてくる感じ。
トランスジェンダーというテーマを扱っているけど、
“LGBTQ映画”という枠にとどまらず、
人間の本質、愛や孤独、自己肯定感、社会の冷たさまで、すごく多くのものが詰まってた。
📝 私が感じたこと
私自身、彼氏がFTM(女性として生まれた男性)ということもあって、
この映画のリアリティがすごく胸に刺さった。
“生きづらさ”とか、“人と違うこと”が当たり前にある日常。
社会から見られる目、言葉、偏見。
それでも「誰かのために生きたい」って思える強さや優しさ。
それをスクリーンの中で見て、
「自分たちの存在も、ちゃんと物語になるんだ」って勇気をもらった気がした。
🌈 最後に
「ミッドナイトスワン」は、ただ感動する映画じゃなかった。
“何かを考えたくなる映画”だった。
そして、自分の人生や、大切な人のことをもっと大事にしたくなる映画だった。
私も、自分なりに精一杯挑戦して、生きていこうと思う。
心がちょっと疲れているときでも、
こういう作品って、何か優しく抱きしめてくれる感じがする。
誰かの参考になったら嬉しいです☺️
