いつも聞こえる笑い声~なんて幸せなんだ編~ | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
「行ってきまーす」

「行ってらっしゃい」

「…」

「優紀?…ンッ///」

「今日も綺麗、行ってくる!」

「もぉ…フフッ
さて、、、うわっ!!」

優紀を見送ってリビングに戻ろうとすると
子供たちがこっちをニヤニヤしながら見てた

「ママちゅー!してた」
「顔真っ赤!」
「ラブラブ〜」
「朝から何してんのよぉ」

「ははは、、、」

恥ずかしさからあまり目を合わせられず
キッチンに行き
朝食の後片付け
女の子4人もいると朝は大変
準備にすごく時間がかかってしまう
もう少し大きくなったら洗面台の取り合いとか
起きるんやろうなー
賑やかでいいよなぁ

フラッ…
「あれっ、、、」

「ママ?」

「ん?ううん何でもない
ほら、美瑠も用意して」

「はーいっ」

朱里と美瑠を見送って
ゆーりりぽんを保育園に預けて
家事を済ませていく
今日は早く終わったなぁー
ゆっくりとテレビでも見よっかなー

「あぁサッカーしてる」

やっていたのはJリーグの試合
私は野球は大好きでめっちゃ見るけど
サッカーはあまり分からない
その代わり優紀はサッカーが大好き
ずっとやってたのもあるやろうけど
野球も分かるから野球で盛り上がるけど
サッカーは優紀1人で見てる
子供たちも興味を示さないからなぁ

「…」



「迎えに来たよー」

「「ママー!」」

「フフッいい子やったー?」

(あら、渡辺さん)

「あ、どうも…」

声をかけてくれたのは
同じクラスの男の子のお母さん
よくいるママ友カーストってやつを
作りたいタイプの人で
正直苦手

(双子ちゃんは今日も元気ね)

「えぇ、まぁ」

(まぁでもお姉ちゃんもいるから
大丈夫でしょー?)

「そうですね手伝ってくれますし」

(うちは男の子も女の子もいるから
男の子は手がかかるけどね
旦那も遊び相手になってくれるし
野球とかサッカーとかね運動不足解消に
あ、、そっか渡辺さん皆さん女の子ですもんね)

「えぇ」

(旦那様もお家でさぞ肩身が狭いんじゃ?
男性一人ですもんね
そのうち反抗期とかでフフッ大変ねぇ)

「…」



「ママ」

「ん?」

「かなし?」

「ううん大丈夫ありがとう」

不安そうに聞いてくるゆーりの頭を撫でると
嬉しそうに微笑む
私は間違いなく幸せなんだ
可愛い子供たち優しい旦那優しい義両親
何もかもに恵まれてる
だからこそあんな嫌味を言われる
でも正直気にしてるとこもあるんだよなぁ
なんか、体調悪いかも

「ママ顔色悪いよ?」

「え?あぁごめん」

「謝ることじゃなくて
熱あるの?」

「ないよ、ないない大丈夫だから」

「ママ…」

「ほら、朱里も勉強が…ウッ!」

「ママっ!!!」

「ハァハァハァ」

「ど、どうしよう」

「大丈夫、大丈夫やから」

「パパに連絡!」

「アカンっ!優紀今日残業やから
横になったら治るから」

「でも…」

「心配かけてごめんなぁ」

「ママぁ…」

「そんな顔しないで」

ガチャッ
「ママ?」

「ゆーり…こっち来ちゃダメ」

「なんで、、、」

「ママもしかしたら風邪かもしれないからね」

「おかぜ?」

「うん、ごめんね」

ゆーりは首を傾げて近づいてくる

「ゆ、ゆーり?」

ゆーりは私の前に立ち
お腹をさすってくれる優しいなぁ
でも、、、その瞬間














「赤ちゃんが気づいてって言ってる」














「「は??」」

「ゆーり?」

「あ、赤ちゃんって?」

「赤ちゃん…お腹にいるよ」

「ママ?ほんま?」

「いや、そんなこと…


あ」

そういえばしばらく月のものが来ていない
朝ふらついたのもさっき戻したのも
貧血とつわりだとしたら
あれ、、、、
うそ

「いるかも」

「え!?」


ガチャッ
「ママーーりり絵うまくかけ…」

「あ、凜々花」

「何してるのー?」

凜々花はゆーりの横に来た
するとゆーりと同じようにお腹を撫で始める

「りりも赤ちゃん撫でるー!」


「「え!?!?」」

「りりも分かるん?」

「赤ちゃん可愛いー!」

「…ママこれって」

「うん、たぶん
ちょっと、マシになったから買い物してくる」

「うん」






ガチャッ
「ただいまー」

「おかえり」

「子供たちは?」

「寝たよー」

「そっかそっか残念やけど仕方ない」

「ねぇ、優紀座って」

「へ?」

「…」

「あ、、うん」

「…」

「えっと、、ごめん僕何かした?」

「…」

「彩ちゃん??あの…」

「優紀…私の事、好き?」

「へ?好きってか愛してるよ
なんで、えっ!?浮気とか!?
え!!!」

「違う」

「じゃあなに…」

「…これプレゼント」

「え?プレゼントなになになに
僕誕生日じゃないし
クリスマスはもう…


え」

「…5人目、できちゃった」

「…」

「優紀…?」

ガバッ!!!ギューーーー!!

「優紀…」

「ごめん」

「えっ…」

震えながら謝る彼
今までは泣きながらありがとう!って
抱きしめてくれたのに
違うくて、心が震えてしまう

「こんなにも、、幸せなこと
僕は沢山経験して
これ以上幸せにしてくれるのに
僕は彩ちゃんに何も
子育て大変なのに…また負担を…
でも、僕嬉しくて…幸せで
どうしたらいいんやろう」

彼はなんでこんなにも優しいんだろう
私はこんなに幸せでいいんだろうか
ただ一言ありがとうだけでも嬉しいのに
彼はいつも私の予想を超える
そして、自分を苦しめる

「優紀…泣かないで」

「ごめん、ええ歳して
情けないよな…

ンッ…彩ちゃん?…ンッ」

優紀の顔中にキスをする
こんなこと今までしたことない
それでもたまらなくしたくなった
こんなにも愛おしくてたまらない
表現したくなった

「優紀…好き、大好き」

「彩ちゃん…なんで泣い」

「幸せだから」

「彩ちゃん」

「もういい歳だし体も戻るの遅いと思う
でも私はまた天使に会いたい
大好きな優紀との大切な子供
育てたいの…だから優紀も一緒に
私を支えて」

「…任せてよ、僕頑張るから

あ、そうや子供たちにはいつ言おうかな
どーやって説明を」

「それなら大丈夫
この子に気づいたのは双子やで?」

「え?」

優紀にさっきのことを伝えると
また涙した
あーなんて幸せなんだろう