いつも聞こえる笑い声~朱里ちゃんは鈍感 編~ | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
「あるこーあるこー」

「私はー元気ーっ」

今日はゆーりと2人でおつかい
凜々花はママのお手伝い中
休みだしみんなでママを助けようってことで

「今日ハンバーグやってー
ゆーり好きな物なにー?」

「ハンバーグ!あとはオムライス!」

「そーやんな」

「あっ」

「ん?」

「後はね朱里ちゃんっ!」

「…もぉ可愛いーっ!」

ほっぺを挟んでうりうりすると
嬉しそうに笑う
あー食べちゃいたいくらいやなー


(あれ?渡辺?)

「あー田中くんやん
こんなとこで何してるん?」

(公園で自主練しようと思って)

「バスケ部やんな
試合近いと大変やなー」

(あ、そうやっ!試合見に行へん?)

「私が?」

(そうっ!あかんかな…俺見て貰えたら
頑張れそうな気がするっ)

「んー、、、わかった」

(ありがとう!俺頑張るわ)

「うん頑張って」

(燃えてきたー!!走り込んでくる!)

「え、ちょっと!!
フフッ相変わらず面白いなー」

「…」

「あーごめんねゆーり帰ろっか」

「…」

「?ゆーり」

ゆーりは無表情で歩き出す
眠くなったかな?


「なぁなぁお姉ちゃん」

「ん?美瑠どしたん」

「いやゆーりなんかあったん?」

「え、なんで」

「いつもやったら
美瑠と鬼ごっこしてくれんのに
今日は全然やもん
ずーっとママに引っ付いてる
お姉ちゃんおるのに」

「さっき一緒に買い物したけどなー」

「なんか機嫌悪い?って感じで」

「んー、、、
ゆーりー!お姉ちゃんと絵本読もー」

「ママといるー!」

「あ、ホンマや
えー、なんかしたかなぁ
怒らせた?」

「分からんけど…」

何が原因か全然わかんないし
わかんないまま関わって
傷つけたりしたら嫌だから
ちょっと距離を置いた
休みの日はいつもゆーりが膝の上にいて
勉強してるから
なんか、寂しいな…

「朱里」

「あ、ママ」

「フフッ」

「?」

「ゆーり、なんで不機嫌か分かる?」

「え?全然分からへん
ママ知ってるん?」

「うんゆーりに聞いた」

「なんやった??」

「それはねー」




「ママーお絵かきしよ」

「ゆーり、ええよ
でもいいん?今日朱里おるのに」

「いい」

「へぇー」

お絵描きセットを取り出して
絵を描くゆーり
横顔を眺めていると唇を突き出しながら
少し怪訝そうな面持ち
その顔優紀そっくりやわ、、

「どーしたんゆーり」

「なにもない」

「朱里と喧嘩?」

「してない」

「でも怒ってるんやろ?」

「…」

「どーしたん?」

「朱里ちゃん好きな子いた」

「ん?」

「田中くんって言ってた」

「あー、、田中くんな
朱里が好きって言うてたん?」

「んーん田中くんは
朱里ちゃんのこと好き」

うわぁ、、ゆーりまで気づくんや
田中くん小学校の参観とかで見てても
朱里のこと好きなん丸分かりやし
当の本人気づいてないし
ていうか全く眼中に無いって感じやねんけどな

「でも大事なのは朱里の気持ちやろ?」

「試合行くねって
頑張ってって言ってた
ゆーりも試合する」

「試合の意味分かってるんかな…
んー、そうやなぁ」

「試合…試合」




「って、事があってん」

「…ママ、ゆーり可愛すぎひん」

「今更やな」

「可愛いー!!
ゆーりが1番に決まってんのにー」

「そろそろ行ってあげたらー?
ゆーりからはこんで」

「確かに
でもみてあんなにほっぺ膨らませて
不機嫌ですって顔して遊んでる
可愛すぎるー」

「朱里、、いじめないであげて」

「はーい」



「ゆーりっ」

「なにー」

「怒らんとってよー」

「怒ってない!」

「…コショコショッ!」

「うわっ!くすぐったいっ!
やめてぇー!」

「ねぇー笑ってよゆーり」

「…」

「なんで泣きそうな顔なのぉ」

「朱里ちゃんいやぁ…」

「ゆーりぃ…」

ちょっとやりすぎたみたい
後でママに怒られそう

「朱里はここにおるよ
どこにも行かへん
ゆーりが1番やで」

「ずっと?」

「ずーっと」

「ゆーりだけ?」

「ゆーりだけ」

「んー」

思いっきり唇を尖らせて目をつぶって
近づいてくる
何この世界一ぶちゃいくで可愛すぎるキス待ち顔
待ち受けにしたいくらい
軽くチュッってすると
いつもみたいに笑ってくれた




「朱里〜ゆーりのことあんまり…あ」

「寝ちゃった」

「フフッ相変わらず
朱里は特別みたいやな」

「そうみたい…」

「いつか朱里が彼氏連れてきたら
きっと怖いでー…」

「…」

「ん?」

「そんな日…来ないかもね?」

「へ?」

「んーん
ゆーり寝かせてくるー」

「はーい」

だって私
ゆーりと結婚するみたいやし

なんてね