憧れられる人 | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
「ん...んぅ」

そろそろ準備するか
今日は渡辺くんと遊ぶことに
ホンマは朝からやったけど
昨日...


ブーブー
「もしもし?」

「彩さんごめんなさい」

「ん?」

「僕明日の朝らへん
特別授業入って
昼からしか...」

「そっか頑張って」

「...はい」

「渡辺くん」

「はい」

「明日、楽しみやで?」

「っ...はいっ!僕も!
授業がんばれます」



って昨日言うてたなぁ
終わるまであと1時間くらい
...よしっ





((ありがとうございました))

「よしっ!」

(ゆーき何急いでんのー?)
(遊ぼーや)

「僕今から約束あるから!」

(えー)
(彼女ー?)

「そんなんちゃうけど
僕の、憧れの人」

(憧れって笑)

「笑わんとって
ホンマにすごい人やねん」

(優紀のバイト先やろー?
あんな大企業やねんから
怖そうやなぁ)

「失礼なこと言わんとって
別にええし」

(ちょー怒んな...あれ?)

「ん?...あ」


校門にもたれ掛かって
難しそうな本を読む人
周りはざわついてるし

「彩さん?」

「あ、渡辺くんお疲れ様
...お友達?」

「え、まぁクラスの人...です」

「はじめまして
渡辺くんのバイト先の上司で
山本彩って言います」

(は、はじめまして///)
(めっちゃきれい///)

「むっ...」

「ごめんな来ちゃって
いつもバイク乗せてもらってばっかで
今日は私がと思って」

「これ、彩さんの車ですか?」

「うん」

(かっけぇ)
(高そう)
(赤のロードスターとか...)

「ありがと
あ、良かったら君たち
送っていこうか?」

(えっ、いいんで...(ビクッ!!!))

「いや、彼らは歩くの
大好きなんで(怒)」

(こ、こぇ...)
(そう、俺ら歩くの好きなんで
じゃあごゆっくり!!!)

「あらら
じゃあ行こっか渡辺くん」

「はいっ!」


助手席に乗って
横顔を眺めると
綺麗で端正な顔
年の差を感じてしまった

「...」

「迎え迷惑やった?」

「え...?」

「元気なさそうやから」

「いや、そんなんじゃなくて
はぁ...また僕子供やなって
ホンマに全然アカンわ自分は...」

「フフフッ」

「笑わないでください...」

「いや、そーいう感じの
渡辺くん結構好きやで」

「へっ...///」

「だから落ち込まんとって?な?」

「はいっ」

車で遠くまで行って
買い物して
ご飯を食べた
時間はあっという間で

「あー楽しかった」

「よかった...」

「久しぶりやわ
仕事抜きでご飯食べたの」

「彩さん忙しいですもんね」

「お陰様でってやつ?
家帰っても
コンビニ弁当一人で食べてるし
やっぱ寂しいやん?」

「一人暮らし
寂しいですもんね
僕もそうやから」

「んー慣れてきたけどな
寂しいもんやで
よし家ついた
今日はありが...」

「うちのマンション
駐車場あります」

「え?」

「明日は昼からですよね」

「渡辺くん?」

「彩さん
帰らないでください」

「...」

「1人にしませんから」

「...」

「やっぱりダメ、ですか」

「...」

「っ...ですよね
運転ありがとうございました
楽しかったです」




「マジで僕...何してるんやろ」

困るに決まってる
前やって
風邪ひいて来てくれた時
男として見てなんか言うて
誘うってことはそういうことやん

ボーッとしながら
エントランスを歩いて
エレベーターに乗り自分の階へ

「...頑張らへんとな」




「その気持ちあるなら
もう少し粘ればいいのに」


「っ...彩さん!?」