離婚してから、元夫は子どもたちへ以前よりも頻繁に電話をかけてくるようになった。
時々私とも電話で話すようにもなった。
二男が何食わぬ顔をして私に受話器を渡すからだ。
帰国のたびに面会も続けている。


その後私は、2年間勤めた出版社でのキャリアに迷いを感じて見切りをつけた。
半年の転職活動を経て、昔からやってみたかった業種へ転職し、
その9ヵ月後、正社員登用試験をクリアし、無事正社員となった。


もう昔のように、このまま年老いていく不安などは、感じていない。
今の私は「どこまでいけるのだろう」という希望しかない。




離婚、裁判という重い経験をしたからこそ、思うことがある。


職場にどんな人がいようとも、その人は離婚ほどの衝撃や変化を
私の人生に与えることはないだろう。
職場で怒られたところで、裁判ほど重い気持ちになることはない。
そうなると仕事さえも辛いことなんて、何一つないのだ。




重く、苦しい経験を乗り越えられたら、
こんなに心穏やかに過ごせる日々が待っていた。